最近のタカラヅカの上演作品を見ていると、とにかく1本物が増えましたね~。

今年最初から来年決まっているまでの作品を列挙すると…。

▽星組
『霧深きエルベのほとり』(作:菊田一夫、潤色・演出:上田久美子)
『ESTRELLAS ~星たち~』(作・演出:中村暁)

▼花組
『CASANOVA』(作・演出:生田大和)

▽月組
『夢現無双 -吉川英治原作「宮本武蔵」より-』(脚本・演出:斎藤吉正)
『クルンテープ 天使の都』(作・演出:藤井大介)

▼宙組
『オーシャンズ11』(脚本・演出:小池修一郎)

▽雪組
『壬生義士伝』(原作:浅田次郎「壬生義士伝」(文春文庫刊)、脚本・演出:石田昌也)
『Music Revorution!』(作・演出:中村一徳)

▽星組
『GOD OF STARS -食聖-』(作・演出:小柳奈穂子)
『Eclair Brillant』(作・演出:酒井澄夫)

▽花組
『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』(作・演出:植田景子)
『シャルム!』(作・演出:稲葉太地)

▼月組
 『I AM FROM AUSTRIA -故郷は甘き調べ-』(オリジナルプロダクション:ウィーン劇場協会、潤色・演出:齋藤吉正)

▽宙組
『El Japon -イスパニアのサムライ-』(作・演出:大野拓史)
『アクアヴィーテ!!』(作・演出:藤井大介)

▼雪組
『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』(脚本・演出:小池修一郎)

▽星組
 『眩耀の谷 ~舞い降りた新星~』(作・演出・振付:謝珠栄)
『Ray -星の光線-』(作・演出:中村一徳)

▼花組
『はいからさんが通る』(原作:大和和紀「はいからさんが通る」、脚本・演出:小柳奈穂子)

▽月組
『WELCOME TO TAKARAZUKA -雪と月と花と-』(作・演出:植田紳爾、監修:五代目坂東玉三郎)
『ピガール狂想曲』~W.シェイクスピア原作「十二夜」より~(作・演出:原田諒)

▼宙組
 『アナスタシア』(脚本:テレンス・マクナリー、潤色・演出:稲葉太地)

…上記14公演中、なんと▼印の6公演が1本物。月組の『IAFA』以降は1公演おきに1本物!!来年は宙組の後、雪組→星組→花組→月組と続きますが、1作目で1本物を上演する雪組、花組を除く星組、月組は1本物が来るかも。特に星組は前トップ・紅ゆずるのお披露目公演『スカーレット・ピンパーネル』以降1本物に当たっていないし、月組はただでさえ集客弱いのに1作目があまりファンに歓迎されない和物ショーということもあって、2作目は「作品ブースト」のかかった1本物が来そうな予感…。

しかし、タカラヅカって「芝居+ショー」の2本立てが基本で、以前は1本物ってかなり「イレギュラー」感があったように思いますが、最近ほんと増えましたよね。今週末退団する花組の明日海りおはトップ10公演中1本物が4公演。元星組トップの柚希礼音は11作中4作だったから割合としてはみりお(明日海)の方が多い。月組の珠城りょうに至ってはここまで6公演中3公演が1本物。いや~、ほんと増えた…。

上記一覧のうちショー8本の作者は藤井大介、中村一徳(以上2本)、中村暁、酒井澄夫、稲葉太地、植田紳爾(以上1本)。植爺や澄夫ちゃんの大ベテランをはじめ皆、中堅以上で、新しいショーの演出家が出てきていないことが気になります。芝居の方は続々と「バウホールデビュー」している印象ですが、ショーは野口幸作氏以降出てきていないですよね。あ、上田久美子女史という変化球はあったか。でもその野口君とて来年で入団15年目となり、若手と呼ぶにはトウが立っているような…。

ということで最近のタカラヅカは1本物偏重が続き、ショー軽視と言われても仕方ないような状態。ダイスケ(藤井)が大劇場デビューした宙組の『GLORIOUS!!~栄光の瞬間~』を見たとき、すごく清新なイメージを持ったんですよねー。タカラヅカにもニュータイプのショー作家が出て来た!と。でもデビューからそろそろ20年で、安定してるっちゃしてるけど、出涸らし勝負みたいになってますよねー。野口君が星組の『THE ENTERTAINER!!』で出て来た時もダイスケの時以来の新鮮さがあり、今後に期待を持てたけど、2作目からは早くも作風、構成をセルフフォーマット化ww!!あちゃーという感じでしたね。ウエクミ(上田)の月組『BADDY』も意欲作だとは思ったけど、個人的にはそこまで響かず…。まぁこれは主演者が違えば、印象変わったのかも。

ってことで、そろそろ新しい感覚を持ったフレッシュなショー作家が現れてほしいところですが、どうなるか。




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