昨日の花組関連の発表には驚かされた方が多かったと思います。つまるところの焦点は「凪七瑠海はどこかでトップに落下傘するのか」「柚香光は次の花組トップなのか」という2点ですよね。これは現花組トップ・明日海りおの残り任期と大いに絡むし、なかなか予想が難しいけれど、最近で「大逆転人事」とみなされた大空祐飛、壮一帆、北翔海莉の例を引き合いに、特にカチャ(凪七)の今後について検討してみたいと思います。

まずはゆうひ(大空)。月組時代は、2期下の霧矢大夢や3期下の大和悠河の後塵を拝し、この2人より上として扱われることはなかった。真飛聖がトップに就任するタイミングで花組に組替えし、3期下の真飛を支え、大劇場2公演で2番手を務める。からの宙組トップ。2番手時代は「銀ちゃんの恋」で東上主演も。東上主演自体は花組への組替え前に2回経験済み。トップ就任は研18。

えりたん(壮)。ゆうひが宙組に組替えした後の花組で1期上のトップ・真飛聖の2番手に繰り上がり。真飛の下で大劇場4公演、2番手を務め、組替えで里帰りして花組トップに就いた同期の蘭寿とむの下でも大劇場3公演で2番手。からの雪組トップ。大劇場で2番手披露の直前に「オグリ!」、その後「カナリア」でも東上主演。音月桂の早期退団に伴う「棚ぼた」感もあったが、実は相当なカードを取得済みで、かなり強力な2番手だった。トップ就任は研17。

専科を経由して星組トップに就いたみちこ(北翔)は宙組時代は雪組から来た2年下の凰稀かなめに押し出され2番手に届かず(大和悠河トップ時代、2番手だった蘭寿との役代わり経験はあり)。専科異動後、特別出演した月組「ルパン」併演の「Fantastic Energy」で初めて2番手羽根を背負い、「THE MERRY WIDOW」「風の次郎吉」で東上主演。花組「エリザベート」でも羽根こそないものの2番手役のフランツを演じる。専科時代は「巴里祭」も含めディナーショーやコンサートに計3回主演。トップ就任は研18。


…と、3人とも「逆転劇」を見せたようでいて、着々とキャリアを積み、多くのカードを取得していたことがよく分かる。一方でトップ就任は研17~18と相当遅咲き。この「放置プレイ感」こそが「逆転劇」の印象につながっているのだろうけど。

今回、初めて単独東上主演するカチャがどこかで落下傘トップになる場合、上の3人の例に従えば最低限、大劇場で2番手を2回以上、そしてさらに出来ればもう一回、東上主演を務めないといけないはずだけど、既に研16の彼女にそれが可能か。そこが一つの基準になると思う。

現状、大劇場で2番手羽根を背負っていない2番手は花組の柚香光のみ。ということで、次の花組大劇場公演にカチャが特別出演し、2番手羽根をかっさらうということは可能だったはずだけど、彼女は花組大劇場には出演せず。カレー(柚香)が博多座に続き、順当に2番手羽根を背負うのは間違いない。

…となると、可能性として考えられるのが、次回星組公演が「ベルサイユのばら」だとして、トップの紅ゆずるがフェルゼンを演じ、2番手・礼真琴と完全に同格にしてオスカルとアンドレを役替わりなどで分け合うケースか…。こうすれば形の上ではとりあえず1回、2番手をクリアーしたことになるのだろうけど、これもどうかな~。かなりの奇策。そのたった1回のW2番手経験でトップの切符を手に入れることができたとしてもかなりの批判があるだろうし…。

もし退団順が月組・珠城りょう→星組・紅ゆずるとなり、花組・明日海りおがもうちょっとトップにとどまる、というケースならば、カチャがおそらく次期トップの同期・美弥るりかの元で正2番手として特出して、星か花に落下傘する、というのはあり得るのかもしれないけど、果たしてどうなるか…。

カチャと同期の星組・七海ひろきも「大逆転」を狙っていそうだけど、今の今まで東上主演の機会を与えられず、中日劇場公演でも2番手羽根を背負わせてもらえなかったことを考えると、さすがに苦しいかな…。劇団が本気でカイ(七海)を上げようと思ったら、「スカーレット・ピンパーネル」で、ショーヴランを礼と役替わりさせて「保険」をかけたはず。轟悠が主演した東上付き別箱「ドクトル・ジバゴ」枠をカイに振ることもできただろうし、瀬央ゆりあが連続主演することになった今夏のバウ2公演のうちどちらかをカイ主演にするとか、さらにはバウを1回にして東上もセットした上でカイに主演させることもできたはず。結局のところ、劇団は「七海はどんなに上げても東上2番手まで。別箱ショーでも羽根は絶対に背負わせない」という評価で固まっている気が…。ここはブレてないっぽいですよねー。

しかし、劇団もあの手この手を繰り出してきて、ファンを退屈させないというか…。すっかり踊らされている私であります…。ほんっと、読めないわー。ぐやじーーーー!!


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