『チョコレ-トド-ナツ』(原題「ANY DAY NOW」)という映画を観ました。
母親から見放されたダウン症の少年を引き取って育てたいと奮闘するゲイカップル。
けれど、法律や偏見の壁は厚く・・・(ノД`)
アメリカの実話からヒントを得て作られた物語です。
決してハッピ-エンドとはいえないのですが、なぜか心が熱くなる、まさに「エモい」映画でした。
主演の俳優さん(アラン・カミング)は最近、「インスティンクト」というドラマでも主演なさっていました、そこでもゲイの犯罪心理学者(しかも元CIA)という役柄だったけど、実際ご本人もバイセクシャルであると公表しているそうです。
いま、ダイバ-シティ(多様性)という言葉が広まりつつあります。
LGBTは日本でもだいぶ広まってきたように感じますがそこからさらに人種・年齢・国籍・宗教・障害などなど視野を広くもって、あらゆる「違い」を認め合い、どんな人でも平等に生きられる権利を得るのがダイバ-シティの考え方ですが、日本ではまだまだかな。
米国でも今、人種差別からでも騒動が起きているように、非常に難しい問題でもあります。
先日、小学校低学年の男の子が数人、境内で遊んでおりました。
そこへ、デイサ-ビスから末っ子が帰宅。
いつもピッタリ夕方5時に帰ってくるのですが、ちょうど玄関前に男の子達がいたもので、少し気になる様子。
同じくらいの背格好(年齢は末っ子の方がかなり上なのですがw)の子ども達だったので、ちょっと絡みたかったのかもしれません。
その時、男の子の1人が言いました。
「気持ち悪い」
少しだけショックでしたが、その子の正直な感想なのだから仕方がありません。
肯定も否定もせず、彼の手を引いて家に入りました。
こういうことは珍しくはありません、以前、ショッピングモ-ルの広場でアイドルのフリ-ライブがあると聞き、ステ-ジからは離れた後ろの方で末っ子と観ていました(ステ-ジ前はヲタクが集結して凄いことになってたのでw)
するとライブ前のアイドルちゃんたちがサプライズで広場に出てきて、お客さん達との触れあいタイムを開いてくれたのです。(ヲタク達はフェンスで囲まれて隔離、残念ねw)
けれど、うちの子の所にも来てくれた女の子が、あからさまにたじろいで(^_^;
「大丈夫、噛みついたりしませんからww」
と声をかけたら、6人全員が末っ子とハイタッチしてくれました。
たじろぐ気持ちはわからないでもありません、いつも一緒に居る家族や関係者は、彼の表情もうなり声(笑)も、逆に可愛いと感じているのですが、そうでない人からしたらどうしても「気持ち悪い」のでしょう。
いま社会で「ダイバ-シティ」だ「多様性」だと盛んに口にする人たちは、どれだけ「気持ち悪い」と言われた側の気持ちを解ってくれているでしょうか。
身内に性的マイノリティや障害者もなく「普通」に「幸福」に生きてきた人が、「ダイバ-シティ」という言葉に含まれている意味の重さをどれだけ理解できているでしょう。
映画『チョコレ-トド-ナツ』を観て、ふとそんなことを思ってしまいました。
あ、こんな事言ったら逆差別になるかもしれませんね。
いけんいけん、坐禅するか(笑)
「普通」に「幸福」に生きてきた方々に認めていただいてこそ、多様性社会は実現に近づくのですから。
末っ子よ、君の人生は幸福かい?