今日は銀座王子ホールです。曇り空でしたが蒸し暑く日曜日と重なって。昼食は楽しみにした『花山うどん』は長蛇の人で見送りました。銀座を甘く見ていました。そしてごく普通の喫茶店に入っごくて普通のナポリタンとカフェラテを食べて・・銀座まで行って…と思いながら王子ホールへ。

 

 

リクエストに添ったプログラムとの事でした。榛葉さんんを想像する『城ケ島の雨』から始まった歌声は、心を込めた榛葉さんの声が会場一杯に広がりました。

矢張りこの歌は榛葉さんを代表するフォレスタきってのテノール・・切れ切れの歌声です。

 

次は『踊り子』です。三浦洸一の特徴の真っすぐな歌い方、真っすぐに歌う事をモットーとした歌手、川端康成の物語を想像させる表現を持って歌ってくれる榛葉さんがいました。私たち若いころのその時代は立ち姿の真っすぐな三浦洸一の姿が目に浮かぶようでした。

 

『夕笛』は舟木一夫です。学生時代の制服を着た舟木一夫を今でもその姿が似合う人・・と紹介されました。そう言えばその姿しかありませんね。もう80歳近いのではないでしょうか・・。

思っても実らなかった恋・・そんな時代に私たちの青春は有りました。私はもっと上です。高校三年生がヒットしたのも知らず大学の寮生活、テレビもない時代でした。ですから田舎から出てきた地方での人たちとばかり。バイトもしなくて本を読むことと勉強をしていた時代でした。幼い大学生だったと思います。

 

懐かしい歌謡曲から変わってノリのいい『青春時代』森田公一さんの歌です。榛葉さんは舞台を降りて来て手拍子に合わせて歌います。みんなが青春時代を思い起こしながら会場が湧きました。手拍子に乗りながら歌った榛葉さんは舞台で今一度息を整えるように喋りですが、中々戻らないと笑わしてくれました。

 

今度はガラッと変わって『知りたくないの』なかにし礼の作詞です。これは菅原洋一の歌でいた。クラシックのオペラ歌手を目指していたとのことで、くにたち音大の先輩ですと紹介されました。当時流行歌は歌ってはいけない雰囲気の中、菅原洋一の歌はその専門的な歌い方で今でも忘れられない歌になっています。表現も榛葉さんは丁寧に歌ってくれ会場が一瞬にして静かに聴き入る様子で本当に何でも歌い分けることが出来る‥そして響く感想のピアノの音色が印象的だと思っていたら、榛葉さんの説明で間奏曲は吉田さんのアレンジだと紹介されました。素敵です。会場の雰囲気にプロの声楽家です。

 

 

 

この歌はどうしてもリクエストから落とすことのできない歌と言って『群青』です。

静まりきった会場にピアノで前奏の音が響きます。谷村新司さんに編曲の許しを得て歌っているこの曲は亡くなった知らせを受けたのも榛葉さんの誕生日だったと何かの縁を感じる日だったと話していました。亡くなる前に一度お会いしたかったと・・本当に残念です。

響きわたる群青も歌う方も聴く方もかなりのエネルギーがいると話してくれました。そう言えば私たちもこの歌は集中して聴いているのです。谷村さんの歌詞がとても素敵で深く心に突き刺さります。

 

 

一部最後は『イヨマンテの夜』これもいい歌です。熊祭り、アイヌのお祭りです、あの高音のテノールでの歌い方・・。そう言えば去年の喉を痛めてから初めてのコンサートもこの王子ホールでしたね。喉がどうなのかを確かめたコンサートでした。あの時最初からみんなが泣いていたのを思い出します。本当に治っていて涙涙・・でした。あれから1年経ったのです。本当に今日も絶好調です。榛葉さんの声のオンパレード、ソロの歌三昧がこんなに沢山の歌を歌ってくれた1部でした。

 

 

 

二部は『死んだ男の残したものは』武満徹さんの作曲でした。初めてのリサイタルでも大阪で歌いました。榛葉さんのメッセージを込めたものとして大事にして来た歌です。

この歌を歌ってくれた事を本当にうれしく思ったものです。いつの世もこの様な歌を歌えるのはやはり意識が無いと歌えないものです。その感性が同じものを感じることのできる私たち、戦争を知っている人たちが少なくなって来ている世の中でこの歌の大事さを最も大事に思って今世界でのむごい戦争が起こっていることを考えると人間の壮大な意識の中で感覚的に違っていることの矛盾を感じないわけではない・・。何も残らない戦争をみんなで考えられたらいいなと思います。

二部の中でもクラシックな面のリクエストもあると、ドイツリートを紹介してくれました。

 

『セレナ―デ』シューベルトの夜の歌うラブソングとのことです。語るように歌わなければならないと言われてかなり神経を使う歌との事でした。ピアノも語るように寄り添いながら弾くというドイツ歌曲は素敵でしたが、やはりドイツ語ですから・・。良く分からない部分もあります。

でもこの曲は知っている曲でしたから・・、ね、

 

 

 

次の曲が初めて歌う『魔王』です。榛葉さんが歌うのが初めてなら私も知らないと思いきや吉田さんの魔王筋が奏でる曲を聴いた途端に・・・あれっ!知っている曲ではないか?どこでだれの曲から聴いたのか?思い出せないのでした。

4人の登場人物、ナレーター・お父さん・子供の4人‥これも知っている・・・。不思議だった。

榛葉さんは難しいと言ったのですが何人もに成り代わって表現していて以前学校公演での上演経験があるとブログで書いていたのを思い出しました。見事でした。

 

ミュジカル・オペラ座の怪人より『ミウジック・オブ・ザ・ナイト』とミュージカル・ウエストサイド物語より『Maria』でした

 

綺麗なテノール楽しそうに歌ってくれた榛葉さんです。

 

最後はトスかより『星は光りぬ』です。この曲は榛葉さんが歌う最高の曲だと私は思っています。何だかピアノだけでも泣けてきます。前奏からして悲しいです。これほど生きることを愛おしいと思う事が出来る・・そんな思いが全体を包んでいく歌です。思わず叫んでしまいました。BRAVO!と・・・。

 

最後は『コン・テ・パルティロ』です。優しく優しく一人ひとりを見ながらうなずく榛葉さんです。コンメ・コンメ~コンテ・コンテと続く歌声が心に響かない訳がない。本当に一緒にどこまでも付いていくと誓ったわたしです。有難うございました。今日のこの日をどんな気持ち・・この日はみんなで気持ちを一緒にした日です。そしてタケモト企画の素晴らしい企画・・竹本さんの温かさも本当に感じました。有難うございました。幸せいっぱいのコンサートを有難うと言う気持ちでした。

アンコールを追加します。

鳴りやまない拍手と共に『マイウエイ』と『小さな祈り』を2曲です。惜しみない拍手といつまでもいつまでも拍手が続きました。

 

 

※今、写真が何とか出来上がりました。後で直しますと2時間以上を写真加工が出来なくて今日遠隔サポートで治りました。良く文章も確認もせずに出してしまってやっと直したわけです。お見苦しいブログをすみません。この歳になってこんなに手こずるのは初めてです。

もう止めた方がいいのかもしれません。毎日の榛葉さんのアップが素晴しいので考えています。必要なのかと悩んでいます。