今日、妻が入院していた病院に行ってきました。
妻が亡くなったときの救急外来の支払いと、保険会社に提出する診断書等の書類をお願いしに行ってきました。
それと、妻が入院の際にお世話になっていた病棟への挨拶。


病院に行くのは妻が亡くなって以来でした。
正直、妻が入院していた病院にはもう行きたくはありません。
見たくもありません。
妻の事で沢山お世話になり、妻が亡くなる最後の時まで懸命に治療をしてくれたのに。
感謝しきれないくらい、感謝しているのに。

こんな事を思ってしまう自分勝手な僕自身に嫌気がさします。
『お前最低だぞ』と言われても仕方ないくらい自分勝手です。



支払いと診断書等の書類の手続きを終えた後、妻が入院していた病棟へ挨拶に行く予定でした。


ですが、行けませんでした。


病棟へ行くには救急外来の前を通り、その先にあるエレベーターに乗らなければ行けません。

救急外来の前を通ろうとした時に足が止まってしまいました。
妻が亡くなった時を思い出してしまい動けなくなりました。
胃がキリキリして、耳鳴りがしました。
「ダメだ。これ以上進んだら泣く」そんな状態になってしまいました。

病棟への挨拶は行けませんでした。
ちゃんと挨拶しなきゃいけないのに。

『挨拶はまた今度にしよう』と逃げてしまいました。
僕の臆病者。卑怯者。



病院から帰る際。
病院の外から、妻が入院していた病棟を少しだけ見ました。
ちょうど妻が治療入院していた時に、使用していたクリーンルームが見えます。
「今度のビザーダの治療のときは、前に使ってたクリーンルームだって」
妻が亡くなる前に言っていたのを思い出しました。
今は違う患者さんが使ってるのかな。なんて思いながら病院を後にしました。