【動画】[2012/13Vリーグ]セミファイナル戦力分析(1) 久光×NEC | バレー・テニス中心のスポーツブログ

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2012/13期のVリーグもいよいよセミファイナル。その前にレギュラーラウンドの個人成績を。

[アタック] 荒木絵里香 50.1%(267/533、失39)
[総得点] カナニ 550点(スパイク494、ブロック51、サーブ5)
[ブロック] 荒木絵里香 0.95/set
[サーブ] 荒木絵里香 15.5%
[レセプション] 座安琴希 75.0%(392/523)

荒木選手の3冠は本当に凄い。コースの幅を広げ、全日本でも同じ活躍を期待したい。日本だとブロックが弱いので、パワー系の荒木は通用しやすいんでしょう。

座安の2年連続受賞も素晴らしいと思います。ただ海外のパワーサーブになると、どうしても乱れやすいのが座安。来季は海外に移籍してもいいと思います。リベロは海外で経験を積んだ方が、成長しやすいと考えます。
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少し時間が空きますので、じっくりと4強のセミファイナルへ向けた分析を行ってみます。と言っても、岡山は未知。素人の自分には難しいんです。

更に河本監督の采配も、毎試合どころか毎セットスタメンやローテが変わるので、セミファイナルにどういうスタメン、戦略で臨むのかが全く予想がつきません。また栗原も右膝靭帯損傷で出場するのかも微妙なので、岡山は時間があればやってみます。

それではレギュラーラウンドでの4強の対戦成績を振り返ってみましょう。あくまで個人的な意見ですので、ご参考までにお願いします。
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※青色は2012皇后杯の結果

本当にここまで接戦で、相性がはっきりと分かれるリーグも珍しいというか、自分にとっては初めての経験です。史上稀に見る大混戦じゃないでしょうか。決勝に上がるチームがどこか想像しにくい。

レギュラーラウンド1位通過のNECも4強での対戦成績だけピックアップすると、わずかな差で2位。非常に面白いのは、皇后杯の成績も含めると、
久光 → NECに4連敗
NEC → 東レに1勝4敗
東レ → 久光に5連敗

と三者三様の相性で非常に面白い。岡山は栗原が復帰すれば、十分に可能性はありますが、靭帯損傷となると最低1か月はかかるかと思いますので、何とも言えません。

では岡山を除くNEC、久光、東レの3チームの対戦について3回に分けて分析していこうと思います。第1回は「NEC×久光」
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この対戦は個人的に今季リーグの中で最も好きな試合です。非常に内容があっておもしろい。特にNECの組織力を感じる試合でした。
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では両チームを見ていきましょう。久光はNECと対戦するも、何と4連敗。わずか5セットしか奪えていません。でも第2レグ、第4レグはミスさえなければ3-0だった試合かなと思います。

特に記憶に新しい3/23の試合は、第2セット23-21?までリードして古藤のドリブル。この試合古藤のドリブルが3、4回あったと思いますが、これさえなければストレート勝ちがったような気がします。

古藤も懸命にやってますが、今一つチームの強さを生かせてないように自分には見えます。

[1]久光とNECの4戦のチームデータ
これをみると久光よりNECの方が、スパイク決定率、ブロック決定本数はいいんです。でもサーブ効果、レセプションに対しては久光の方がいい。
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このデータで言えることは、
[久光]
---ディフェンス---
●サーブで崩しているけど、相手の攻撃をディフェンスできてない。
→サーブとブロック+ディグの関係に課題

---オフェンス(攻撃)---
●レセプションは返ってるけど、攻撃として生かせてない
→古藤のセットワーク(ゲームメイク)に課題

[NEC]
---ディフェンス---
●サーブとブロック+ディグの関連性が◎
→サーブをどこに打てば、どの攻撃がどのコースに来るかを徹底的に研究し、チームとして共有し対策

---オフェンス(攻撃)---
●レセプションは悪いが、セッターのゲームメイク力◎
→レセプションの悪さをMB攻撃中心のセッター力で十分にカバー

[2]オフェンスでのセッターのゲームメイク
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上記は、過去4戦久光×NECでのセッターがどのアタッカー(MB、OP、WS)にトスを配分したかを%で比較したデータです。()は(各ポジションの打数/チーム総打数)

[NEC]
やはりNECは徹底してMBを積極的に使ってます。特にトランジションからのAクイックが非常に効果的で、チームに活気をつけ、久光ブロック陣を完全に攪乱してます。そしてミドル、レフト、ライトと3本に1本は別のポジションで均等に使ってるのがよくわかります。トスを分散することで久光のブロックに的を絞らせない。1枚ブロックで打ってることが多いのがNECの攻撃です。

これがNECの全員バレー。正直、全日本主力クラスの選手は1人もいない。でもチーム力で何とかカバーする総合力で戦うチームです。個人的にその主役となっているのがセッターの松浦麻、秋山の2人。

どちらが入っても同じようなバレーが展開できます。松浦麻は両手首にグルグルテーピング、秋山は両肩と満身創痍っぽいですが、最後の力で戦っている感じ。それにアタッカー陣がよく答えてます。WS2人はブロックアウトを中心に軟攻を上手く取り入れ、相手のディフェンスシフトを攪乱する。

MBはA、Cクイックを中心にブロードも効果的に使い、バレーボールという競技でのMBとしての役割を3人が十分にこなしてます。更にOPのイエリズ、ディフェンス型の白垣と。素晴らしいチームで今季のNECは非常に魅力があります。

[久光]
一方、久光はWSに49.2%と、レセプションが返っているにもかかわらず、2本に1本はWSという攻撃。とにかくこの数字が示すのは、トランジションになるとほとんどがWSという証拠でしょう。

この辺のトス回しが相手ブロッカーとディフェンスシフトを読みやすく、ラリーが多くなっている原因ではないかと思います。また岡山のように福田、栗原程のテクニックや攻撃力がないので、NECはディフェンスしやすい。

前々から言ってますが、久光はBSを上手く使いきれていない。それを考慮したのか、第4戦では通常10本程度のBSを35本打つも、わずか9点の25.7%と今一つ効果が出てない。それが久光前衛2枚の時のWS頼みにつながり、WSが決めきれないと連続失点とつながってるようです。

[3]久光・長岡のNEC戦での不調
もう一つ原因として、OP長岡がNECのブロックとディフェンスに完全に封じ込まれています。データを見ると明らか。他の6チームではある程度実力を発揮しますが、NEC戦になると途中交代が多い。
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第1戦は活躍しましたが、第2戦以降は不発。WS近江、内田そしてNECのフロアディフェンスに完全に封じ込められています。レギュラーラウンド28戦のスパイク決定率が44.2%なので、31.6%となると12.6%↓もNEC戦では下降しているという結果。

不思議なのは、もう少し中に切りこんだり、MBとの時間差など目先を変えた攻撃をするといいんですが、いつも同じ攻撃、タイミングなので捕まりやすい。中田監督が現役の頃は、かなりの数の大林とのコンビが素晴らしかったので、そういうのをやればいいと思いますけど、なかなか出てこないです。もしかしたら隠しているのか?長岡がミドルからレフトの攻撃が苦手なのか。

BSもライトばかり、MBがライトのブロードに切りこんだら、ミドルのBSを使った方がブロックを攪乱でき効果的なのですが、なぜかライトばかり???

長岡が不調の場合は、石田が出てきますが、NECのライト側は高さはないので、パワーと高さのあるパウリノでもいいんじゃないかと思うくらい。

長岡の活躍と復調がNEC戦のキーになりそうです。久光が勝つには、ラリーを少なくし、レセプションアタック1本で確実にポイントを加算していくこと。チャンスを見て、相手の攻撃をブロック、トランジションで切り返しをWSではなく、MBで攻撃完了できれば久光ペースになるでしょう。

ただし古藤がアタッカー陣からのサインや声を聞き逃したりしてしまい、大事なところでサインミスなどが非常に多い。古藤の冷静な周りを見る判断がセミでは必須です。

[4]ブロックシステム
【2/24 久光×NEC第3戦】


●開始11:20~ 松浦麻サーブ、久光:新鍋、岩坂2枚の前衛で、久光が攻撃、NECがディフェンスの時
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この時NECは3人が中央に寄るバンチリードブロック。久光は新鍋、岩坂2枚の前衛で、長岡がライトのBSに。でもNECは完全に長岡BSを無視し、ノーマーク。

結局、岩坂がWS近江のマーク、そしてMB大野、OPイエリズが新鍋に完璧2枚ブロックと完璧なブロックシフトを敷いています。長岡のBSが江畑や迫田レベルのインパクトがあれば、もっと違いますが、BSではきついのが長岡の今の現状。マークさえされてないというか、NEC側としては決まってもいい、気にするなという方針でしょう。

久光が勝てそうなメンバーでありながら勝てないのは、長岡が前衛と後衛での存在感と攻撃力の違いがかなり影響しているように見えます。もっと後衛での存在感、BSにブロックマークをつけるような攻撃をしてほしい。

この3枚のNECブロックの中に、岩坂はA、Bクイックなどできない。わざわざ自分から3枚ブロックの中に飛び込んでいくようなもの。結局ブロードに回り、それも被ブロック。本来ならブロードでもアンテナ近くのLをやるべき。そしてブロックを分散させたところで、長岡のミドルのBSとか。って素人目線では思ってしまいます。

●開始16:30~ 平井サーブ、NEC:大野、近江の2枚の前衛で、NECが攻撃、久光がディフェンスの時
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この時久光は新鍋がMB大野マーク、でも岩坂はOPイエリズのBS、レフトの近江も警戒するので、それほど動けない。そうなると、大野は新鍋も間に合わない程度の位置でCクイック。

上記の2点は1例ですが、久光×NEC戦はこんなかんじのディフェンスです。それプラスNECは、久光の選手の攻撃の癖を研究し、それがディグにつながり、ほぼ正面で受けることが多い。このディフェンスの違いが、NECがアタック決定率とブロックが久光より上回ってる結果になってると思います。

最後にNECの近江が懸命にチームを引っ張ってる印象があります。身長が低いし、あまり特徴がないので、全日本での活躍は厳しいかもしれませんが、メンタルが素晴らしい。

試合度胸というか、この選手は全くビビらないオーラを感じます。いい意味でコート内でのふてぶてしさというか、高橋みゆき的な堂々とした頭のいい選手です。強打と軟攻の使い方を見ればすぐにわかりますし、肩の力、背筋力、体幹などが非常に強く、少々のトスのブレも打ちこなします。

これらの点を含めると、久光は古藤のトスワークと長岡の調子がキーポイント、NECはイエリズの調子がキーポイントになりそうです。久光は攻撃パターンを増やし、いかにNECのブロックを翻弄できるかでしょう。

狩野―石田の2枚替えで、久光の前衛2枚の連続失点を防ぐことも一つの手段。狩野選手がどこまでできるかによりますけど。。。

このチームの対戦は、2日目。初日の結果如何で、色々と変わってきそうな気もします。
4/5(金) NEC×岡山、久光×東レ
4/6(土) NEC×久光、東レ×岡山
4/7(日) NEC×東レ、久光×岡山

ただこれはNEC×久光の対戦だけであって、久光×東レ、NEC×東レになるとかなり変わってくると思います。できるだけこの2戦についても後日、分析したいと思っています。

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