氷川女體神社(さいたま市)
社殿は東南東向きです。この参道を下る延長に、赤い橋が架かっています。柴川とほぼ並走して大宮の氷川神社の東側を走る小川(おそらくは西側の見沼通船掘り)を、この赤い橋で渡り見沼氷川公園に出ます。その見沼氷川公園には「磐船祭り祭祀址」の遺跡が残されています。
八代将軍吉宗の政策で見沼が干拓される以前、見沼が水源であったころは、神輿が沼の主である龍神が棲む沼のもっとの深いところまで渡御し祭祀が行われていたと言います。
このような「沼」の真ん中に広場がありそこが祭祀址になっています。この磐船祭祀遺跡と、女體神社の本殿は差し向かいになっています。
冬至の朝日が上るころ、沼で龍神に祝詞を挙げてから、太陽を背に受けたソサノヲノミコトが、妻イナダヒメの元にお出ましになる。それをお迎えするために、女體神社は東南東を向いている。
その様子を想像するに、”八岐大蛇の尾から出たムラクモ剣をもち、意気揚々とイナダヒメの元へ駆けつけたソサノヲ”という図がイメージできます。そのようなご神事だったのではないかと妄想が膨らみます。
つまり、見沼の龍神さんとイナダヒメは恋敵というわけでして。
大宮の氷川神社の境内の、見沼につながる神池に鎮座するのが宗像神社―八岐大蛇の娘三女が友人を封じ込めているという点でも八岐大蛇―見沼龍神のつながりが見えてきます。
もう一つの説は―
別当金剛寺伝によれば、本来当社は「多氣比賣神社」であるとしています。ご祭神はタケヒメというのですが、ひょっとしたらオオナムチの妻で宗像三女神の長女タケコなのかもしれません。
つまり、氷川神を勧請する以前の地主神の妻ということです。
八岐大蛇の娘であり、今ではその境内に竜神が祀られているならば、その方が無理がないというか。
母、八岐大蛇が暴れないように、氷川神社と、こちらでみまもっていると考えるのも自然ではあります。
氷川神が鎮座した紀元前1世紀までは娘が守り、それ以降はご祭神変更が行われたと考えられます。
氷川女體神社 894番目
祭神 奇稲田姫命、三穂津姫命、大己貴命
いずれにせよ、冬至というもっとも光の量が乏しい季節に、朝日を取り入れてエネルギーを蓄えることはとっても大切なことなのだと、教えてくれているような気がします。古い祭祀はおそらく冬至に行われたのではないでしょうか。
祭神 不詳 895番目
祭神不詳 896番目
祭神不詳 897番目
祭神不詳 898番目
祭神不詳 899番目
祭神不詳 900番目
竜神社 901番目
熊瘤のあるご神木。
ここはホットスポットで、「ねむりなさーい。あたしの胸で」とグレートマザーが包み込んでくれるようなあったかさでした。
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