★ネットナーブ★

TV画面に映し出されたものは一哉のプロフィールだ、いやプロフィールというよりも日記や伝記に近いもの・・つまり一哉本人しか知る事のできないデータがネットを通してTVという公共のデータとして流されていた。

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今、TVとネットはメディアとしての違いがほぼ失われてしまった。TVの場合は、単にブロードキャストデータがデジタル波として垂れ流されているに過ぎず、それはネット上のデータそのものに他ならないのだ。ネットは単にTVにインタ ーラクティブ性を持たせたTVと言いかえる事ができる。
TVはリアルタイムにデータを垂れ流すメディアとなりネットは そのデータをインターラクティブに取得する手段という住み分わけをするようになっていた。しかし、ネットはその機能からセンサーとして多くの触手の働きをす事が可能だ。
様々なセンサーが自在に扱えた。例えばカメラだ、全世界に配置されたカメラのアドレスをたたけばリアルタイムにその地域の映像や画像を入手できる。それは地球上に留まらず、地球の軌道上にある衛星や月面、火星に備え付けられた、カメラのアドレスが特定できれば宇宙からの情報を簡単に自分のデータとして入手可能だった。
刻々と変化するアドレステーブルは、その触手の広がりを想像させるには十分な存在だ。もちろんセンサーと呼ばれる触手は、カメラのような画像だけではなく温度、圧力、匂いなど人間の五感に訴える感覚を数値化して情報を提供する。つまりネットのこちら側からネットのあるポイントの情報をゲットできる。
ネットの向こう側の世界の数値をこちら側で実体化すれば、そこにはバーチャルな世界を再現することができ、ネットのこちら側の人は居ながらにして、ネットの向こう側の世界を体験できる事になる。センサーさえあれば、温度、匂い、触覚において全てそのリアリティを体感する事が出来る。
もちろんこちら側の世界ではセーフリミッターが働くき、肉体的、精神的なダメージを受けないように制御システムが環境をコントロールするために、安全な疑似体験を楽しむ事ができるのである。実際に地域を越え、複数のロケーションに人々はバーチャルツアーに参加し火星探検や、宇宙旅行を安全に楽しむ事が可能 だった。
例えば、ロンドンにいる友達とデュセルドルフの友人を誘って明日、南極探検に出かける事も可能であるし、面白いかどうかわからないが、数年前の衛星のデータを疑似体験する事もできる。昔の宇宙を衛星となって航行するのだ。

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ツアーの参加者は、単にツアーオフィスへ行きツアーに参加すれば、組みたてられた画像から、リアルタイムの環境へスイッチされ一人一人が異なったリアルタイムデータによるリーチャル(リアルとバーチャルの派生語)な体験が可能だ。
ただ、現在はこの感覚を提供するシステムが高価で、多くのリーチャルツアーを提供する事ができておらず、リーチャルな体験はほとんどが軍事や学術目的に限られているか、非常に高価なツアー代金を支払う必要がある。
メディアはこれをネットナーブ(ネットの神経)と呼び、ネットナーブはデジタルLimphを通じて情報を受け取る事ができる。現在、ネットナーブ上には全体を司るス-ぺリアは存在しない。またオペレーションを受けて動作するナーバス・デバイスは、目に限られていたのだ。

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一哉はこのプロフィールを見て衝撃を受けたのだ、画面が溶けるように見えたのも当然であるこれらはネットナーブから収集されたデータに他ならないからである。つまり、一哉の行動をネットナーブを通じ誰かが常にデータとして刻銘に収集した結果が今、TVモニターに映し出されているのだ。

今日は梅雨らしい朝です、ジメジメと暑くて・・先ほどポツポツと雨滴が落ちてきました。
NGNって一体何のなのだろう・・私はコンピューティングを含むネットワーキングをイメージしているのですが違いますか?