…。

 

以上です。

 

いやまぁ、鬼頭先生がそうするっつーだけの話で、読めばわかるだろ、バカじゃねーんだから(YNNK)って感じなのだけれど、僕の方で今回に関しては少しだけ補足の情報があったりなかったりする。

 

まず、話の流れの問題で、コミティアに出す『なるたる』の同人誌に関しての話からすると、鬼頭先生が一部のページをTwitter上で公開している。

 

 

見た感じ…『なるたる』の旧版の単行本について来た楽屋ご開帳のようなものである様子がある。

 

(鬼頭莫宏『なるたる』5巻p.219)

 

まぁこの文章を読んでいる人にこの楽屋ご開帳の内容を知らない人は居ないだろうので、この情報を伝達した時点で、鬼頭先生の『なるたる』の同人誌の話について、これを読んでいる人と僕とで持っている情報は等しくなってしまって、これ以上僕の方から言えることは何もない。

 

そういった内容が記載された同人誌を鬼頭先生は2023年9月3日の日曜日に東京ビッグサイトで開催されるコミティア145で売りに出すし、同じ同人誌を後にBOOTHでも売るというだけの話です。

 

前回の『なるたる』の単行本未収録表紙を集めた同人誌に関しては、BOOTHで売りに出したに際して、一時的に品切れになっていたりしたけれども、今回はそのようなことはそんなに起きないと思う。

 

まぁ前回でどれくらい注文があるかなんとなく把握できただろうので、その経験則がある程度、次の販売に反映されるだろうという話です。

 

ただ、その前に鬼頭先生は『ヴァンデミエールのぐぜり』をBOOTHで売っているわけで、その経験があるというのに、前回は品切れになっている。

 

それについては『なるたる』の未収録表紙の同人誌に予想外に注文があって、それは想定外だったのだろうと僕は思う。

 

色々鬼頭先生関連の何かを僕が書いていて、感触として確かにある部分がある話にはなるけれど、みんな…『ヴァンデミエールの翼』そんなに読んでないみたいなんだよなぁ…。

 

Twitterの画像投稿用アカウントで『なるたる』に関連する内容を呟いた場合と、ヴァンデに関連するそれを呟いた場合だと、明らかにヴァンデの時の反応が少ないし、ヴァンデ関連の記事はアクセス数が少ない。

 

だから、ヴァンデミエールという単語を表題にした『ヴァンデミエールのぐぜり』に関しては、そもそもそんなにヴァンデをみんな読んでないから食いつきが弱くて、その結果としてそれなりの売り上げで、それを前提にして『なるたる』の同人誌も刷ったけれども、経験則から想定される予想に反して、『なるたる』の場合の注文が多かったという出来事があったのだろうという推論があって、その事はやはり、『なるたる』、『ぼくらの』は読んでいても、『ヴァンミエールの翼』はそんなに読んでいないからという理由になると思う。

 

結局、鬼頭先生の漫画を読む第一の動機は鬱漫画という評判で、『ヴァンデミエールの翼』は鬱漫画ではないから、そこに辿り着くという場合が、『なるたる』、『ぼくらの』に比べて少ないのだろうと僕は思う。

 

実際の売り上げとかは知らんし、僕の個人的な推論でしかないけれども。

 

ともかく、僕の方もその同人誌は読んでいないので、それ以上言及できる内容もない。

 

なので、『なるたる』グッズの話に移ることにする。

 

つってもまぁ、冒頭の引用ツイート読めばわかるだろ、バカじゃねーんだから(YNNK)って話であって、それだけで十分なのではないかと思う。

 

ちなみに、Tシャツが一枚売れるごとに鬼頭先生には大体500円くらいの利益があるようで、金銭的な儲けを目指しているというよりも、完全にファンに対するサービスとしてそのようなことをしている様子がある。

 

鬼頭先生は自分のグッズを出しているところで、『変ゼミ』とかのTAGRO先生のグッズを購入していて、それに際してTAGRO先生からのリプライを受けている。

 

 

これを読む限り、TAGRO先生は3641円のTシャツが一枚売れると100円の利益を受け取れるわけであって、鬼頭先生の売るTシャツは4000円くらいなのだから、まぁ500円の利益を受け取れるという見込みであの値段設定を行ったという様子がある。

 

何枚売れるのかとかは分からないえ、慈善事業に近い内容ではあると個人的に思う。

 

そして、こういうグッズは買える時に買わないと、もう手に入れられなくなるものになって、買いたいという人は今このタイミングで買うのが一番良いと思う。

 

数年前に『なるたる』の新装版が出たわけだけれども、その新装版も既に品薄のようで、最終巻は送料込みで5000円以上するし、あのメロン箱入りの全巻だと3万円近くする。

 

 

 

 

…。

 

アメブロの仕様で現在の価格が表示されたりされなかったりするのだけれど、今は表示されないみたいっすね…。

 

この文章書いている今現在は先に言及した値段になっています。

 

結局、欲しいというのに今買わないとなると、いつ販売終了するか分からないのだから、販売終了した後に買おうとするなら高い金を出す必要が出てくるし、その高い金は転売をした人に還元されて、鬼頭先生には届かない。

 

だから、買えるなら今買った方が良いと思うという話になって、これ読んでほしいと思った人は、とっととSZURIのサイト(参考)行って買うというのがベターベストなのだろうと僕は思う。

 

ちなみに、当然だけれど、この記事を書くということについて、僕に利益は一切ありません。

 

アメブロ上にSZRIのリンク作れないし、作れたところで端金にしかならないから仕方ないね。

 

あと、鬼頭先生はTシャツ以外にスマホケースも売るみたいっすよ?

 

 

…スマホケース良さそうっすよね、Tシャツと違って寿命が長いだろうから普段使いできるだろうし。

 

Tシャツなんて日常使いしたら何年も着れないんだから。

 

そういった商品について、僕が買うかについてはまぁ、これを読んでいる人の中には、僕がどうするのかを知っている人もいると思う。

 

それと一応、Tシャツの方のデザインに関しては、少しだけ言及することがある。

 

(https://blog.ameba.jp/ucs/entry/srventryinsertinput.doより)

 

この上の方の円の意匠は『なるたる』で実際にシイナが着ていたTシャツに描かれている。

 

(『なるたる』11巻p.176)

 

まぁこのデザイン自体は割と出てくるから、鬼頭先生のお気に入りという部分もあったりなかったりするのだろうと朧気に思う。

 

…。

 

この画像を引用するに際して、シイナがあのTシャツを着ていたのは「二人の長い旅の前の、二人の短い旅の前の」の回で、あのデザインが良く見えるのは最終ページのはずで、あの回は11巻だから、11巻のあの辺りだろうと考えて該当のページを探して、普通にあったからスムーズに作業を行ったわけだけれども、もうここまで来ると病気だろ…と素で思う。

 

『なるたる』の解説書いたの何年前だと思ってんだよ、なんでそんなに読む必要があったんだよ。

 

しかもその作業をやって得られたものは皆無で、飛んできたクソみたいなコメントで歯噛みした記憶の方が強く残っていて、良かったことなんて殆どなくて、思い出は大体が〇〇で塗り固められているというのに…。

 

それはともかく、このウロボロスに関しては、それぞれのアルファベットの子音が四隅にあって、母音が内側にあって、左上からN+aで"な"、次が右に行ってR+uで"る"、次の段に行ってT+aで"た"、最後がR+uで"る"という感じで"なるたる"で、母音を真ん中で共有しているという意匠らしい。

 

(同上)

 

一瞬、その事が分からなくて、「auってなんじゃ」って素で思って、元素記号かと思って、『なるたる』に金(元素記号au)の要素なんてあったっけと脳漿を絞ることになったけれども、実際の所は先に言及したように母音らしい。

 

加えて、その意匠の下に「Orbis terrae Cadver est. Puella Gemma est.」というも謎のアルファベットの羅列がある。

 

(同上)

 

これに関しては、どうやら「骸たる星、珠たる少女」という意味らしくて(グーグル翻訳)、『なるたる』の表題をラテン語にしたものらしい。

 

この「Orbis terrae Cadver est. Puella Gemma est.」に関しては、僕は見た瞬間にラテン語って分かったから、それならGoogleでそのまま入力すれば意味が分かると思って普通にそのまま入れたら、死体だの宝石だの少女だのと出てきたから、『なるたる』のラテン語訳だということが分かった。

 

一応、「骸なる星 珠たる子」と「骸たる星 珠たる少女」で違いがあるけれど、推測するにこれは、鬼頭先生的にも本来的に「珠たる子」の"子"は少女というニュアンスを選びたかった一方で、「珠たる少女」では語呂が悪くなってしまうが故に"子"という表現を選んで、そのような語呂を考えなくてもいいラテン語表記の場合は、本来的に選びたかった"少女"という表現を使うことにしたという感じになると思う。

 

そうでなければラテン語でも子供を意味する語を選べば良いだけの話で、そうだというのに少女という意味の「Puella」を使っているところを見るとそうなのだろうという推論が出来るし、そうと判断する以外で分かりやすくこの状況を説明する言葉を僕は持っていない。

 

じゃあ何故ラテン語なのかについては…まぁなんつーか、格好いいから…なんじゃないですかね…。

 

一応の意味でラテン語で少女を意味する「Puella」で今この場で検索した時に、何故か『魔法少女まどか☆マギカ』のBGMである「Sis puella magica!」という曲が検出されていて、あの作品にラテン語という必然性はないわけだし、それなのにラテン語で表題があるのは、その方が"感じ"が出るからという話だろうし。

 

まぁそういう話だけではなくて、『なるたる』とか鬼頭先生作品については、根底にあるのが西洋的伝統に基づく神話学だからラテン語が出てくるのだろうという推論はあるけれど。

 

実際、先のウロボロスは『ぼくらの』でも確認出来て、それに際してラテン語による五大元素の記述も見える。

 

(『ぼくらの』6巻p.182)

 

結局、このウロボロスは鬼頭先生が作ったTシャツに描かれているそれと同一のものなのであって、そのウロボロスには、水、火、風、土という四つの元素、そして中心には五大元素を意味するラテン語が書かれている。

 

(同上)

 

こういう風に『ぼくらの』にはラテン語の単語が用いられていて、そこから分かるように、そもそも鬼頭先生の描く世界の構成要素はラテン語が関係していて、そのウロボロスの下にラテン語で「Orbis terrae Cadver est. Puella Gemma est.」と来るのは割と普通の光景になる。

 

ラテン語というのはヨーロッパ世界で使われた言語で、元は古代ローマ帝国の言語にはなるけれども、ローマが滅んだ後も学問はラテン語で行われていて、神学も錬金術も哲学も基本的にラテン語で行われている。

 

そのような研究の延長線上に神話学があって、鬼頭先生はそういう話を神話関係の本とか、さもなければ大学の一般教養の授業とかで知る機会があったのだろうと僕は随分前から考えている。

 

僕はその理解をより確かにするために、神話関係のユングの著作や、ユングの錬金術辞典をチラチラと読んだという経験もあるけれども、その中で、『なるたる』に通ずるような"何か"を見つけることに成功したりしなかったりしている。

 

その神話学について、どうやらこの学問はインド神話の要素を取り入れているようで、鬼頭先生の漫画には神話学経由だろう古代インドの要素があったりなかったりしている。

 

シイナは夢の中で世界の根本原因である地球と対話する場面が一巻にあるけれども、世界の根本原因と夢の中で出会う発想は古代インドに確かにあって、原始仏典の『パーヤーシ・スッタ』やいくらかのウパニシャッドの中で確認出来る。

 

神話学にそのようなインドの要素が存在するのは、神話学を作ったユングなどがインドの文化に関心があってそれを取り入れたからであるという様子が見て取れる。

 

ユングは、人生を四つの区分に分ける云々と著作で言及している様子があって、その記述に『ユング錬金術辞典』の中で僕は出会っている。

 

その人生を四つの区分に分けるという話は、元々インドの伝統であって、四住期と呼ばれている。(参考)

 

実際に古代インドのウパニシャッドの翻訳を読んでいて、この四住期についての言及に出会った気がするのだけれど、なんというウパニシャッドかは思い出すことは出来なかった。

 

だって手元のテキスト、翻訳がウンチなのと戦前に翻訳された文語訳で旧字体のやつしかないし…。

 

少なくとも四住期の中の三つ目の林住期に関しては、『ジャーバーラ・ウパニシャッド』に言及があるのを原典訳の文章で確かめている。

 

そういう風に神話学にはインドの要素が存在している場合があって、鬼頭先生の作品にも巡り巡ってインド的な要素が見え隠れする場合がある。

 

鬼頭先生の描いた『ヴァンデミエールの翼』には、成人になるための出産についての言及がある。

(鬼頭莫宏『ヴァンデミエールの翼』1巻pp.162-163)

 

こういう風に、人間はまず存在するために生まれて、そしてまた成人するために生まれるという発想が確認出来て、その事についてはどうやら、大元は古代インドの文化にあるらしい。

 

以下に引用するのは古代インドの『マヌ法典』の、「ドヴィジャ」という語に関する注釈で、途中から何言ってるか分からないだろうので、下線がある所まで読めばOKです。

 

一・三三 原語は「ドヴィジャのなかの最も優れた者」<dvijottama〉。「ドヴィジャ」の意は「二度生まれる者」。両親から生まれる一度目の誕生に加えて、入門式によって二度目の誕生を果たす人間を意味する。入門式は上位三身分、ブラーフマナ、クシャトリヤおよびヴァイシャにのみ認められたことから、この語は上位三身分の人間を指すと考えてよい。しかしながら、実際には、ブラーフマナに特定されることがほとんどである。本書においては、上位三身分を指していると思われるときはドヴィジャの語を使用し、ブラーフマナに特定されるときはブラーフマナと置き換えている。それゆえに「ドヴィジャのなかの最も優れた者たち」という場合も、ドヴィジャがブラーフマナを意味するときはブラーフマナのなかの最も優れた者を指す。(渡瀬信之訳 『サンスクリット原典全訳 マヌ法典』 中央公論社 1991年 p.426 下線部引用者 一部注釈は省略)」

 

 

…昔の僕が読んでも意味が分からなかった文章だろうけれども、今の僕は普通に意味分かるから知識がついてきたんだな、って。

 

ここでいう所の入門式というのは、バラモンという司祭階級として生きるために、今バラモンとして祭祀を行っている人物に弟子入りしたりする場合などの話をしていて、その入門式を誕生と捉えるという発想が存在するとこの注釈から分かる。

 

年齢的に青年期になるとバラモンになるための勉強を始めるらしくて、まぁ元服とかに近い年齢で行われる儀礼で、これは成人式と捉えて良いものだと思う。

 

インドではその成人式を誕生と捉えている一方で、ヴァンデでも成人のための誕生の話があって、このことは無関係ではないと思う。

 

けれども、鬼頭先生は仏教には詳しくないだろうという推論が僕にはあって、インドについての潤沢な知識、「ドヴィジャ」という二度目の誕生を作品に落とし込めるほどのインドに関する知見を持っていないだろうと僕は判断している。

 

インドの文化に詳しかったらそうはならないだろ…と言うような描写を鬼頭先生はインドに関係する話で行っていて、その事からインドについて鬼頭先生は詳しくないだろうと僕は考えている。

 

というか、二度目の誕生がインドの文化だと知っていたら、あの西洋的なイメージの『ヴァンデミエールの翼』にその発想を登場させないのであって、鬼頭先生はアレをインドの文化だと理解していないという話で良いと思う。

 

それなのにヴァンデを含めた鬼頭先生の作品にインド的な要素がある所を見ると、鬼頭先生がその情報を得た媒体は、インドに直接アクセスするような何かではなくて、おそらくは神話学がインドの文化を吸収している部分があって、神話学のテキストの中に元を正せばインドに至るような発想があって、鬼頭先生はそういうものに触れたという経験があって、鬼頭先生の作品にはそのような要素があるのではないかと僕は思う。

 

その神話学というものはラテン語のテキストを重要視するような学問であるという側面があるから、そういう経緯からあのTシャツにはラテン語が書かれているのだろうというのがこの話の総括になる。

 

ただまぁ一方で、ラテン語でデザインした方がカッコいいのはそうなのであって、そういう意味でラテン語がデザインの一部に採用されている部分は普通にあると思うけれども。

 

この記事自体はまぁ、『マヌ法典』読んでて気付いた古代インドの文化とヴァンデの描写の相似について、『なるたる』のTシャツにラテン語表記を見つけて、あれは神話学由来なんだろうなと思ったということがあって、二度目の誕生については書く場所が何処にもなかったから、それを作るために記事を作ったというのが一番大きい。

 

追記でヴァンデの解説に書いても良かったのだけれど、この記事で言及した通り、『ヴァンデミエールの翼』はみんな読んでないらしくて、殆どアクセスはないから、誰も読まない文章を追記しても虚しいという事情から、追記で書き足すという発想はなかった。

 

という、鬼頭先生の同人グッズの僕に一かけらの利益もない販促。

 

自分に一切の利益もないし、後半の内容はこの地球上で誰も得をしないこんな記事を無償で作ってて虚しくないの?って話だけれど、虚しいに決まってるんだよなぁ…。

 

以前、僕が書いたものを読んで、

「ネット上の情報は収益と離れてるほど有益なのはまじやんな」

って言っている人見てマジ切れしてた。

 

僕が書いた何かが優れているとは思わないけれど、ほんの僅かにでも有益であるというのなら、その事はその作業が無償であるからではなくて、僕が努力して情報を集めて整理して、その内容を分かりやすくあるよう心を砕いて構成しているからであって、何度も解説する漫画を読み直して、必要ならば図書館に行って調べて、必要ならば金払って資料を取り寄せて、必要ならば舞台になった可能性のある場所に足を延ばして書いているからであって、無償だからじゃねぇんだよブチ頃すぞって本気で思った。

 

金貰っても同じクオリティかそれ以上で書くわ。

 

手前の嫌儲思想のために存在しない事実を導き出してるんじゃあないよって。

 

…まぁこの記事上にあるアフィリエイトは、買う人が存在するとは思えないようなそれだから、この記事は普通に全面的に無償だし、アメブロの有名人以外への還元率はアレだから、普通にこの記事はただ働きなのだけれども。

 

そんな感じです。

 

では。

 

・追記

Q.「読めばわかるだろ、バカじゃねーんだから(YNNK)」

YNNK…?

A.

 

…あ、別に『ヤニねこ』をお勧めしているとかじゃなくて、乱暴な口調だけど元ネタあるよってだけの話です。

 

ていうか『ヤニねこ』にお勧めできる要素なんて一つもないだろ。