一昨年、昨年と開催された『ジャン=ポール・ベルモンド傑作選』が今年も開催されます。
これまでに傑作選で上映された作品は、コンプリートで鑑賞出来ましたが、今回は何本鑑賞出来るか?
さて、ジャン=ポール・ベルモンドと言えばモンキー・パンチさん原作の『ルパン三世』のモデルだったそうですが、そのベルモンドを日本に招いて実写映画の『ルパン三世』を製作する企画があったと言われています。
時期としては『ルパン三世』のTVアニメ・シリーズの第二期が放送されていた頃との事なので、1970年代末でしょうか。
一説によれば、銭形警部役の候補には丹波哲郎さんが挙がっていたとか。
具体的にどの程度まで企画が進められていたかは不明で、ベルモンドに出演オファーをしたのかも分かりません。
1970年代の邦画は、時々海外の俳優を起用する突拍子もない企画が持ち上がる事がありました。
クリント・イーストウッドを招いての劇場版『太陽にほえろ!』とか……
シルビア・クリステルを招いての日本版『エマニエル夫人』とか……
フィギュア・スケートで札幌オリンピックに出場したジャネット・リンを招いての『男はつらいよ』の新作とか……
高倉健さんとリノ・ヴァンチェラの共演による『ギャング』とか……
三船敏郎さんとスティーブ・マックイーンとアラン・ドロンの共演による『青い目のサムライ』とか……
閑話休題。
『ベルモンドのルパン三世』は実現しませんでしたが、1992年3月にベルモンドは東京厚生年金会館で上演された舞台『シラノ・ド・ベルジュラック』に出演する為に来日しています。
公演当日はベルモンドは若干風邪気味だったのですが、それを感じさせない熱演で、万雷の拍手喝采の中で幕を降ろす事が出来たと伝えられています。
今年開催される『ジャン=ポール・ベルモンド傑作選3』では、『ルパン三世』を彷彿とさせる『華麗なる大泥棒』『ベルモンドの怪盗二十面相』が上映されますから、劇場で鑑賞出来た日には幻の『ベルモンドのルパン三世』への個人的妄想が膨らむ事になるでしょう。
『華麗なる大泥棒』
LE CASSE
1971年 フランス
【出演】
ジャン=ポール・ベルモンド
オマー・シャリフ
ダイアン・キャノン
ロベール・オッセン
レナード・サルヴァトーリ
ニコール・カルファン
クロード・ドーファン
ホセ・ルイス・デ・ヴィラロンガ
ミリアム・コロンビ
マーク・アリアン
【監督】
アンリ・ヴェルヌイユ
『ベルモンドの怪盗二十面相』
L'INCORRIGIBLE
1975年 フランス
【出演】
ジャン=ポール・ベルモンド
ジョリアン・ギョマール
キャプシーヌ
アンドレア・フェレオル
ミッシェル・ボーヌ
アルバート・シモン
パスカル・ロバーツ
ドーラ・ドール
アネモーネ
【監督】
フィリップ・ド・ブロカ