ごきげんよう、岸田です。

先日、銀座にある「メゾンエルメス8Fフォーラム」に、
名和晃平「L_B_S」展のレセプションに
行ってまいりましたので、そのご報告。

岸田一郎 のキ・シ・ダ・イ・ズ・ム
さて、これは何でしょう?

実は鹿の仲間エルク
透明な球体で覆った作品「BEADSビーズ
とはいえ、エルクのカタチをただ作ったのではなく、
本物の剥製の上にガラスやクリスタルの
ビーズを接着しているのですね。

岸田一郎 のキ・シ・ダ・イ・ズ・ム
水晶でできたビーズで覆われたトナカイは約500kgもあるとか。
©OMOTE Nobutada Courtesy of the Hermès Foundation


こちらをご覧ください。
岸田一郎 のキ・シ・ダ・イ・ズ・ム
透明のビーズの中を見ると、剥製の表面が拡大されて見えるのです。

そんな作品を作り出したのは、
思わず“触りたく”なるような素材感と
“見た目”に完成している造形美で、
国内はもとより、海外でも注目されている、
気鋭の作家、名和晃平氏。

ちなみに、2005年にもメゾンエルメスの
ディスプレイを手掛けました。

さて、氏の作品を語るにあたって、
重要なのが、ご紹介した「BEADS」のように、
「表皮」と透明のビーズで表現された「細胞」

そーなんです、鹿といえば、
フサフサした“毛(表皮)を連想しますが、
“ビーズ(細胞)で新たな皮膜を作ることで、
手触りや視覚の既成概念を覆し、
“先入観”というものを
改めて考えさせられるのですね。

他にもこんな作品が展示されています。

岸田一郎 のキ・シ・ダ・イ・ズ・ム
この黒い箱の中にアートがあるのですよ。
©OMOTE Nobutada Courtesy of the Hermès Foundation






岸田一郎 のキ・シ・ダ・イ・ズ・ム
泡!?
©OMOTE Nobutada Courtesy of the Hermès Foundation


これは、「LIQUIDリキッドという作品で、
シリコーンオイルを発光させ、
グリッド状の泡をポコポコと発生させているもの。
この泡が“細胞”の誕生をイメージしているとか。
“細胞”はエルクに接着されたビーズのこと、ですね。

岸田一郎 のキ・シ・ダ・イ・ズ・ム
「SCUMスカム」はポリウレタン樹脂を吹き付けて作られた作品。
©OMOTE Nobutada Courtesy of the Hermès Foundation


こちらは「リキッド(泡のアート)」で生成した
“細胞”が「ビーズ(鹿のアート)」の段階を経て、
オブジェクトの表面で膨張したもの。
これも、新たな“表皮”を表現しているのです。

以前にも申し上げましたが、
メゾンエルメスのアート展は、“お腹いっぱい”にならない、
ちょーどいい量(作品数)がいいのですね。


名和晃平「L_B_S」展
【会期】
2009年9月23日(水)まで。
月~土曜11:00~20:00(最終入場19:30)、日曜11:00~19:00(最終入場18:30)
会期中無休
【会場】
メゾンエルメス8Fフォーラム
東京都中央区銀座5-4-1 ☎03-3569-3300


というわけで、
日常から“逃避行”したい方、
銀座・メゾンエルメス8Fで、
“できます”よ、の
キ・シ・ダ・イ・ズ・ムでした。



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