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フッと浮上した最前列A-2を掴んだ日。
客席を走り抜けてきた彼らがわたしの脇をかすめて舞台に戻っていく。
シムの半袖から覗く上腕の筋肉もよく見える。![]()
少しづつ、あるいはかなり、ロスを裏切って傷つけた少年たち。しかしそれは日常に良くある程度のことだ。
ロスの選択だったかもしれないし、事故だったかもしれないが、ロス自身も結果的に3人を深く傷つけたんだと思う。ロスは逃げるんじゃなく、友人たちと率直に話し合って、多少なりとも事態を改善することはできたろうから。
だから4人とも、愚かなダチョウたちだ。
回転木馬だったか、しゃがみ込んでロスの骨壺をギュッと胸に抱いたブレイクの表情がよく見えた。
ロスがこんな姿でここにいる言いようのない寂しさ。戻ってくれという届かない祈り。後悔。悲しみ。どれほど一緒にいたいか。そんな諸々。
失敗だらけの彼らだけど、友情と愛情は否定できない。
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ラスト。
最初に見たジウ・ロスを再び。誰よりも早く、深い後悔に苦しむロス。そもそも登場からして状況を受け入れられず、呆然としている様子。悲しげに何度も泣く。
登場から面白がっているかのようなスンアン・ロスは全然違う。おちゃらけた様子ができなくなってくると、努めてポーカーフェイス。強い意志を秘めた表情から察するに、押し殺そうとしている感情はとても大きいのだろう。
ドゥホ・ロスは自分で話していた通り、3人の内心を映す鏡。ブレイクが辛さに耐えようとしている時は、同じように辛い表情で見守っているかと思えば、ついにブレイクが崩れて泣き始めると、ロスの感情も同時に爆発する。
まるで3バージョンあるかのよう。
言い忘れた。ミノ・シムを見たくて選んだ回。すごい良かった!〈ワイルドグレイ〉のロスにしては感情的過ぎるのがミスマッチだったけど、シムとしてはそれがプラスに働いて凄くいい。
なんとなく不幸の影を背負って見えるウノ君。10月はケニーにはベストな人選ではなく見えたけども、今回は数段ケニーに馴染んでいて、役が染み込むビフォー/アフターを目撃した気分。
とても好きな作品になった〈ダチョウ少年たち〉。
最初から「好き!」と思った。
後から知ったことだが、作詞演出が〈銀河鉄道の夜〉と同じ方だった。
似てるとも思わなかったが、何か醸し出すものが似てるんだろうか。
その方とは성종완(ソン・ジョンワン)作家/演出家。
- ダチョウ少年たち:脚色/作詞/演出
- オーランドー・イン・バージニア:作/作詞/演出
- グルーミーサンデー :作/作詞
- ランボー:演出
- 燃ゆる暗闇にて:脚色/演出
- ウェスタン・ストーリー:作/作詞/演出
- 銀河鉄道の夜:作/作詞/演出
- ムーンストーリー:作/作詞/演出
- 死の賛美:作/作詞
かわいすぎてお写真お借りしました。
@jardan_dhiver様
몽様






