次の最短予約は、2023年の9月でした【すし処 まさ】 | じきの食歴

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世の中には、美味しいいもので溢れている。
そんな美味なる料理やお酒の記録を食の歴史として記しておこう

新橋の雑居ビルの地下にある居酒屋街にわずか1.8坪の寿司屋がある。
あまりにも狭すぎて、客は3人の貸切を2回転。1日わずか6名の客しか取れないお店。
そしてこのお店、厨房も兼ね備えた寿司屋では日本で一番小さなお店としても有名なのだが、それ以上にずっと先まで予約が埋まっていることでも有名なお店。
今回訪問時に次回の予約可能日を聞いたところ、最短で2023年の9月とのことだった。
現在は新規の予約は取っておらず、お店に来られた方のみ次回予約が可能。それでも、予約可能日がどんどん先へと延びている。
今回、初訪だったのだが、こちらの寿司をいただくまでは、物珍しさや予約困難というハードルの高さからずっと先まで予約で埋まってしまったのだろうと思ってたのだが、その予想を覆された。
狭い店内できっちりと仕事をこなし、見事なつまみと寿司を出してくる。
さよりは綺麗に編み込み、鰆はうすく3枚に切ったもので握っている。酢飯は、三ツ判山吹と塩のみでさっぱりとしている。
これで、コース7500円で飲み物も日本酒で700~900円というのだから、安い。
ただ、この値段なのと少人数を相手にしていることもあり、極上のネタを置いてるわけではない。ただし、知り合いの和食屋と1匹の魚を分けたりして、なるべく新鮮で良いネタをいつも揃えるようにしているそうだ。
また、同席してた女性がつい最近誕生日であったことを会話の中から知った主人は、鮑の蒸し物にお祝いのキャンドルを備えてくれたりと気配りも行き届いている。
うん、素晴らしい。
ご主人に伺ったところ、江戸前の老舗、九段下の寿司政にて修行されたそう。
その後独立して12年。現在の店が6年とその前6年別の場所でやってたそうだが、一人でやってると体調不良等で休んだときどうするのか聞いたら、一度も自己都合で休んだことはないと、ちょっとはにかみながらこたえた。
もちろん、自分も約7年後の予約も入れさせていただいた。
7年後の再会が楽しみである。
7年分の予約が書かれた日記帳