地下鉄での偽仕事に14人が従事 誰も気が付かないまま数ヶ月 | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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中国・上海で、14人が地下鉄駅で数カ月にわたり「偽の仕事」に従事させられていた事件が波紋を広げています。中国メディア「新聞晨報」によりますと、発端はある宴席での何気ない会話でした。

事件を起こした男は、酒の勢いもあって「親戚が上海地下鉄5号線の第三者サービス業務を請け負っており、スタッフを募集している」と周囲に吹聴しました。これを聞いた被害者ら14人は、男に就職の世話を依頼。男は見栄を張った手前、嘘を引っ込められなくなり、次第に“偽の仕事”を用意するようになったとされています。

14人は毎日、上海地下鉄5号線の奉賢エリアにある複数の駅へ通い、駅員の勤務状況を確認したり、高齢者や妊婦、障害者の補助、荷物運びなどを行っていました。月給は6800元(約14万5000円)と説明されていましたが、数カ月たっても給与は支払われませんでした。不審に思った被害者らが問い詰めたところ、男はついに事実を認め、警察に通報されました。裁判所は男に対し、懲役6カ月、執行猶予1年、および罰金4000元(約8万5000円)の判決を言い渡しました。



被害者の内訳は、11人の高齢退職者と3人の若者でした。事件では、男が仕事を本物らしく見せるため、毎日出退勤時に駅構内の監視カメラへ向かって敬礼して「打刻」するよう指示していたことも判明しています。また、「採用試験」や「就職の世話」への謝礼として、被害者側からタバコや酒、商品券、現金などが贈られていたといいます。

この事件に対し、中国のネット上では「駅側は不審に思わなかったのか」という疑問の声も相次いでいます。14人が長期間にわたり駅構内で活動し、監視カメラに敬礼までしていたにもかかわらず、地下鉄側が身元確認や聞き取りを行わなかった点について、管理体制の不備を指摘する意見も出ています。

一方で、専門家やメディアは、被害者側にも「知人だからと信用しすぎた」「正式な雇用契約や給与支払いの確認を怠った」といった問題があったと分析しています。中国社会に根強く残る「コネ」や「人情」に頼る就職観が、今回の事件の背景にあったのでしょうか。