韓国で激化する反中感情 議員までもデマを扇動 | 周来友 オフィシャルブログ

周来友 オフィシャルブログ

中国出身のジャーナリスト、タレント。
公式ホームページ:http://zhoulaiyou.jp

中国人観光客へのビザ免除措置を発表した韓国。コロナ禍で落ち込んでいた観光業などへの景気刺激策として中国人観光客の呼び込みが国を挙げて本格化しています。ところが、韓国国内では中国人に関するデマや誹謗中傷が激化しており、最近では中国大使館前などで反中デモが行われていた他、韓国のネット上では中国人観光客にむけた暴力行為を扇動する動画なども投稿されています。





今、中国で話題となっているのが韓国のネットユーザーが中国人観光客に胡椒入りの催涙スプレーを吹きかけようと扇動する動画です。また韓国の議会議員に至っては、「中国人観光客は脱税、違法薬物などの犯罪を持ち込む」などと発言までしているのです。

過激な発言でインプレッションを稼ぐネットユーザーの存在は韓国だけでなく、中国や日本にも存在しています。また公的な立場にありながら、特定の国の人をターゲットに排他的言動で対立を扇動し、支持を得ようと画策する人も存在しています。こうした扇動者は、受動的に受け入れられるように思考を必要としない単純な言葉を使い、一次情報を確認しないような人をターゲットに、一体感や連帯感を実感させるような言葉を選び支持者を増やしているように思います。

中国には、韓国や日本に旅行へ行く人をバカにしたり揶揄する発言をする人がいます。こうした発言をする人の多くは私が実際に取材してみると、普段接する情報源がSNSだけだという人が多かったり、情報の一次情報を調べたことがないという人が多かったのです。誤った歪められた情報を同じ仲間内だけで共有し肯定し合い、正しい情報を得られないまま罵詈雑言が激化していくという悪循環に陥ってしまうのです。自分が拡散しようとしているその情報は事実に基づいているのか、考えてみてください。