ミャンマー政府は10月20日、国軍がタイとミャンマーの国境付近にある詐欺拠点「KKパーク」に対し奇襲作戦を実施し、スターリンク衛星インターネット通信設備30台を押収したと発表しました。国軍はこの作戦で、パーク内の約200棟の建物を接収し、現場で約2200人の従業員を発見しました。
中国メディア・紅星新聞（10月20日）は、特殊詐欺組織が詐欺行為を行う際、スターリンクを悪用していた実態を報じています。スターリンクは3か月間（7月〜9月）で、ミャンマー最大のインターネットプロバイダーに急浮上しました。最新のデータでは、スターリンクは市場シェア12.37%で、ミャンマー国家通信会社（13.7%）に次ぐ第2位となっています。スターリンクの闇市場規模は数千億円に達する可能性があります。
アメリカ議会合同経済委員会は、SpaceX社の「スターリンク」がミャンマーの詐欺拠点にインターネットサービスを提供しているかどうかについての調査を開始したと発表しました。アメリカでもミャンマーを拠点とする詐欺組織による詐欺被害が増加していました。主犯たちは中国人グループと見られており、今後新たな米中対立の火種となる可能性があります。