日本ではこれまで、中国人やベトナム人がマンションの一室で違法な美容整形を運営していた事件が報じられてきました。こうしたヒアルロン注射や二重手術など、医師免許を持たない人物が施術していたことが分かっています。美容整形市場の巨大化によって、数多くの違法業者が参入していると見られています。
香港メディア・東網（6月30日）は、中国国内で横行する違法な美容医療速成講座を提供していたとして、「九維グループ軽美教育」と名乗る組織が摘発されたと報じています。業者が提供していた講座は、わずか3日間の研修で未経験者を美容医療の専門家に変身させると謳う内容で、15年にわたり北京、上海、重慶、天津、広州、深圳などで美容医療の速成講座を開講してきました。
今回、福建省福州市で行われていた講座では、研修講師と名乗る無免許の人物らが講座に参加していた女性に美容注射を施したところ、女性は突然意識を失い福建協和病院へ緊急搬送されたことで事件が発覚しました。ボツリヌス毒素やヒアルロン酸などの注射剤の注入方法を教えていた際、アナフィラキシーショックを起こしたと考えられています。
日本で闇整形を行う組織もこうした中国国内での講座に参加し、表面的な技術を習得していると見られています。今年2月に池袋で摘発された違法美容整形業者もすでに営業を再開し、SNSで顧客を募っていることが確認されています。人命が失われる前に当局による対応が求められます。