日本では救急車の要請に費用は発生しませんが、中国では有償であることがほとんどです。今年4月、中国江西省では、子供の緊急搬送を行った民間救急車の利用料金を巡り、子供の両親と民間救急車の運営側がトラブルとなっていると報じられています。
子供は江西省の病院で病気の治療を行なっていましたが、重篤化したことで病院側から上海市内の病院に転院しなければ助からないと告げられ、両親は子供の搬送のため民間救急車を利用することにしたのです。
民間救急車には、救急搬送に必要な専門的な医療機器(ECMOなど)、医療チームが搭乗し、江西省から上海の病院まで800キロの距離を走行し搬送が完了し、子供は順調に治療を続けることができたのです。搬送費用は2.8万元(約60万円)となりました。
ところが搬送費用について同意していたはずの両親は金額が高額すぎると突然支払いを拒否。両者の間で支払いトラブルが発生しているのです。
両親側は民間救急車の費用について、行政によって明確に金額が定められており、今回の金額は基準額より14万円ほど高額となっていると主張しています。一方、民間救急車側は今回の搬送には特別にECMOを搭載、専門の医療チームの手配、800キロという長距離搬送だったとして妥当な費用だと主張しています。また金額の安い公的救急車であれば、今回のような搬送は不可能だったと主張しています。