東南アジアを拠点にしている中国系特殊詐欺組織や台湾系特殊詐欺組織の壊滅に向けた動きが加速しています。詐欺組織側は詐欺行為に加担させる人員の確保を行うためあらゆる手段で悪質な勧誘行為を行ってきました。
台湾メディア・TVBS(6月3日)は、台湾で募集されていたタイ旅行の観光ツアーに参加したツアー客が行方不明となっていることを報じています。
記事によると、このツアーは無料でタイ旅行ができるという内容でツアーだけでなく現地カジノでスタッフとして働くことも可能という内容でした。実際にはこのツアーの募集広告は特殊詐欺組織が拡散していたもので参加者を詐欺の拠点で働かせるためのものでした。
この偽ツアーに参加したのは8人で、タイのバンコクに到着するやいなや、パスポートはすべて没収され、ミャンマーのミャワディ地区に拘束され詐欺行為を強要されていたのです。この内、50代〜60代の女性3人については、スマートフォンなどの操作が出来なかったことから、詐欺グループは家族に40万から65万台湾ドル(約190万円から310万円)の身代金を要求し、その後台湾に帰国していました。しかし、5人は現在も現地の拠点に監禁されており安否は不明となっています。