香港で相次ぐ中国人の不正留学事件 ミスコン出場女性に禁固刑確定へ | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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近年、香港で偽造書類により不正入学していた中国人留学生が相次いで逮捕されている事件で、徐々にその背景が明らかとなってきました。香港メディア・香港01(5月9日)は、中国出身の女性でアジア地域のミスコンテストにも出場経験のあるインフルエンサー・李思璇(28歳)について、偽の学歴を使って香港大学(HKU)に入学したこと、および偽造された香港大学の卒業証明書を所持していたことで、240日間の禁固刑を言い渡されたことを報じています。



 メディアによると、李思璇は中国の留学斡旋仲介業者「学術帝」に38万人民元(約800万円)を支払い、アメリカのコロンビア大学卒業の学位を偽造させ、香港大学にこうした偽造書類や証明書を提出し、留学資格を騙し取ったとしています。
 
 「学術帝」というアカウントで留学斡旋ビジネスを展開していたのは、「合肥学術君教育諮詢有限公司」という法人で、すでに中国当局により関係者の身柄は拘束されており、中国の裁判で香港および海外の大学を欺くために、職務経験や海外留学の経歴を繰り返し偽造していたことを認めています。李思璇は昨年、通学していた香港大学のキャンパス内で入国管理局の職員に逮捕され、警察が彼女の住居で発見した偽造された香港大学の成績書には、合格点を優秀な成績に書き換えた形跡があったとしています。

すでにこうした違法な留学斡旋業者は日本でも暗躍しています。中国系SNSでは今回の業者と同じ手口で書類偽造により、日本の大学への留学を手配すると宣伝投稿を行っており、決して香港大学の事件が対岸の火事ではないことは明らかです。日本でも今後、捜査当局による捜査が行われるべきでしょう。