中日友好病院で不倫スキャンダル さらに医師の不正行為も発覚か | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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中国北京市にある中日友好病院。中国政府からの要請で中国に近代的な最新病院を設置するため、日本が160億円以上の費用を無償で拠出し1986年に正式に開業しました。中日友好病院は両国友好の象徴的な存在でした。ところが、今この中日友好病院に大きなスキャンダルが噴出し、連日メディアで大きく報じられているのです。



香港メディア・東網(5月1日)は、中日友好医院の胸部外科副主任医師である肖飛医師について、肖飛医師の妻が夫の院内での複数の関係者との不倫についてメディアに告発し、さらにこの告発をきっかけに医学博士の学位を不正に取得したとされる女医の存在も明らかとなったのです。同医師の不倫相手の一人とされる女性研修医の董襲瑩医師について中国メディアは不正な手段で医学博士の学位を取得した可能性が高いと報じています。

董医師は、アメリカのバーナード大学経済学部を卒業後、中国に帰国し、協和医学院の臨床医学専門職学位課程(4+4プログラム)を経て医学博士号を取得したとされています。このプログラムは非医学系の学位を取得した理系学生に対して、その後の4年間で医学専門教育を施し、医学博士の学位を授与するという内容です。国内の医療従事者不足を補うための措置で2018年から始まりました。

今回、董医師は元々、文系専攻で「4+4プログラム」の入学要件を満たしていなかった可能性や、博士論文の本文がわずか29ページと極端に短い内容だったこと、プログラムでの専攻が婦人系疾患だったにも関わらず、担当教官の専門が整形外科だったことも指摘されています。メディアは、董医師の父親が大手企業の幹部だったことも報じており、コネを使った不正入学が行われていたのではないかと報じています。中国国家衛生健康委員会の報道官は今月1日、調査チームが設立され、病院関係者と関連機関を共同で調査し、厳正に対処することを明らかにしています。