これまで中国系特殊詐欺組織の拠点として、カンボジアやフィリピン、ベトナム、ミャンマーが挙げられてきました。現在、中国政府は組織の撲滅に向け現地当局と合同捜査を行なっており日々、詐欺組織のメンバーが逮捕されています。
一方、一部の詐欺組織が取り締まりが厳しくなっている東南アジアを避け、アフリカを拠点にしていることが分かりました。中国メディア・網易(4月29日)は昨年12月、ナイジェリアで行われた特殊詐欺組織への捜査で現地当局が148名の中国人を逮捕していたことを報じています。報道によると今回行われた捜査で、詐欺組織の拠点から1596台のパソコン、数千台のスマートフォンが押収されていました。
中国政府はこの数年、アフリカ各国との関係強化に乗り出しており、アフリカ大陸でのインフラ投資や貿易拡大が顕著となっていました。特にナイジェリアにとって中国は主要貿易相手国であり、中国企業の進出も増加傾向にあります。
経済的・人的交流が増えている中国とアフリカですが、その裏ではこうした犯罪組織の進出も増えているのです。