若者の間で話題の中国発のミルクティー専門店・CHAGEE （霸王茶姬）。世界各国に進出する同店ですが、現在ベトナムでは政治的な問題から炎上する事態となっています。
香港メディア・東網（3月17日）は、CHAGEE （霸王茶姬）がベトナムで提供している公式アプリで、背景画像に九段線が描かれたものが使用されていることが判明したのです。九段線とは中国政府が南シナ海における領有権を主張するために地図上に引いた線で、南沙諸島や西沙諸島などの島々を含む広大な海域について中国の主権を示すものとされています。ベトナムなど東南アジアの国々はこの中に自国の領海が含まれているとして、大きな反発が見られていました。
現在、ベトナム国内のアプリストアからは同社の公式アプリは削除されており、ベトナム国内のSNSでも同社への批判の声が高まっています。ベトナムと中国の間では、79年に中国がベトナムに侵攻して発生した中越戦争があり、ベトナムの高齢者世代では中国に対し、反中感情を抱く人も少なくありません。さらに2014年頃から中国が九段線の主張を強めたことで反中感情は広い世代にも拡大し、大規模な反中デモも行われてきました。