中国特殊詐欺組織 新手の手口とは? | 周来友 オフィシャルブログ

周来友 オフィシャルブログ

中国出身のジャーナリスト、タレント。
公式ホームページ:http://zhoulaiyou.jp

東南アジアを拠点とする特殊詐欺組織について、中国政府はミャンマー政府やタイ政府と協力し摘発に向け動きを加速させています。これまで電話やショートメールなどを利用していた特殊詐欺ですが、その手口も巧妙化しておりアプリを利用した手口がすでに確認されています。

中国メディア・IT之家(3月1日)は、北京市公安局が公表した新手の詐欺事件について報じています。今回、被害者となったのは北京市内に住む65歳の女性で、女性は今年、人気動画配信サイトのカスタマーサービスと名乗る電話に出た際、「サイト上で保険を自動購入しているようで毎月800元が引き落としされてしまう」との警告を受けたと言います。この人物は保険をキャンセルするためには「中銀会議」というアプリをダウンロードし、アプリの指示に従い、キャンセルの申請を行うよう案内されたのです。



結果的に女性は、このアプリ上で自身の金融機関などの暗証番号や顔認証のための自身の顔識別写真などを登録してしまい、金融機関から全資産が引き出されてしまう被害に遭ったのです。中国では大手銀行などで、カードレス取引が導入されており、顔認識技術を利用した取引サービスが一般化しつつあります。特殊詐欺組織は女性の暗証番号や顔認識情報を手に入れ女性の預金を引き出したと見られています。