中国の医療制度の欠陥 怪しい民間療法の流行 | 周来友 オフィシャルブログ

周来友 オフィシャルブログ

中国出身のジャーナリスト、タレント。
公式ホームページ:http://zhoulaiyou.jp

経済格差が広がる中国では医療制度にも大きな格差が存在しており、経済力が人命の行方を左右する現実があります。中国では救急車も有料で、病院でも全額前払いが原則で保険負担は後日、返還される制度となっています。また、高額医療制度も中国では600万円までとなっておりこれを超過した分は全額自己負担となっています。

こうした状況の中国では、充分な医療サービスを受けられない市民も多く、怪しげな民間療法が今も流行する原因となっているのです。



香港メディア・東網(12月2日)は、湖北省十堰市(じゅうえんし)にある漢方医院がガン患者やその家族などに「秘薬」と称し、効果のない薬を高額で販売し多額の利益を得ていたとして当局による捜査が行われていると報じています。

この医院では、あらゆるガンに効果があり治癒率80%とする「秘薬」を1万元(約20万円)で販売していました。現地メディアによると、今年4月から開業したこの医院ではこれまでに392名がこの秘薬を服用していましたが、患者たちに改善は見られず服用していた患者のうち15名がすでに死亡していると伝えています。また、中にはこの秘薬を服用してから容態が悪化した患者もおり、現在警察が成分などの調査を行なっています。