中国愛国映画のタイトルが商標登録 当局が処分を発表 | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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これまでもお伝えした通り、中国では日本の芸能人、観光地名、天皇家の御名前などが次々と商標登録され、一部はすでに商品化される事態となっています。中国の商標問題については、昨年の良品計画の事例も大きな話題となっていました。中国では外国由来の商標については審査が甘く、商標に関する裁判でも本家企業が模倣企業に敗訴するという国際的に信じられない判決も下されているのです。

こうした一方、中国では昨年、国内で大ヒットした戦争映画『長津湖』(ちょうしんこ)の商標を巡り、国内の企業2社に対し罰金刑が言い渡されていたことが分かりました。映画『長津湖』は、朝鮮戦争をテーマにした映画で、米軍を中心とする国連軍と中国義勇軍が戦闘した「長津湖の戦い」を描いた内容となっています。事実上の愛国映画ですが、興行収入は57億元(約1030億円)に達し、中国歴代興収1位を記録しています。






中国では誰もが知る大ヒット愛国映画となった訳ですが、中国福建省の市場管理監督当局は、省内の企業が映画のタイトルとなった「長津湖」を悪意を持って商標登録を行ったとして、商標登録申請を依頼した企業と、商標登録の申請代理を行った企業それぞれに対し、「商標法」および「行政処罰法」に違反したとして、前者に1000元(約1万6千円)、後者に1万元(16万円)の罰金を科したことを明らかにしました。

中国の商標を管轄する国家知識産権局は、使用を目的とせず横取りの形で商標登録を行うことを禁止しており、今回の企業はこうした違反行為に該当したものと見られています。

国内の愛国映画については厳しくそのタイトルの商標管理をする一方、海外企業のブランド名や固有名詞についてはまだまだ管理が行き届いているとは言えない状況が続いています。TPP加盟に名乗りを上げる中国。国際市場での信用を得るためには、こうしたダブルスタンダードの解消が大きな課題となるのではないでしょうか。