中国で保護者による通報で教師が次々と処分 一体なぜ | 周来友 オフィシャルブログ

周来友 オフィシャルブログ

中国出身のジャーナリスト、タレント。
公式ホームページ:http://zhoulaiyou.jp

第二次世界大戦中の日本で行われていた隣組制度。表向きは地域の相互扶助ということでしたが、実際には思想統制のため、近隣同士で密告を奨励する役割も担っていました。こうした密告制度が今、中国で徐々に広がりを見せています。

中国で今年9月から開始された“双減制度”。家庭における教育費の軽減や児童への健康促進のため、学習塾禁止と宿題量の軽減が言い渡されたのです。しかし、突然始まった学習塾禁止令に対し、一部の学習塾は看板を掲げず密かに営業を続けたり、塾講師は自宅やオンライン、飲食店などで家庭教師として授業を提供しています。

中国の多くの学校でこれまで行われてきた補講授業についても禁止している中国では、今年の国慶節(10月1日〜10月7日)の連休中、政府の禁止令に反し、多くの学校で補講が行われていました。その一方、補講を行なっていた教師が保護者などの当局への通報を受け、次々と処分を受けていたことが分かりました。

中国網易新聞(10月5日)は、国慶節の期間中、江蘇省、浙江省などの地域で複数の学校教師が処分されていたことを報じています。記事によると、処分されて教師たちは連休中、学校内で補講授業を行っており、保護者たちによる通報によって当局による捜査が行われていました。教師たちの多くは、有償による授業を行なっていたため、当局の双減政策に違反していたとして捜査対象となったのです。

中国教育部(文科省に相当)は、有償で授業サービスを提供する学習塾や学校の補講について、通報窓口を設置し積極的な通報を呼び掛けています。突如始まった双減制度、さらに教育の場に通報制度を導入する中国。こうした監視制度には息苦しさを感じざる得ません。