車椅子を理由に教員登用を拒否された女性、中国では徐々に改革の動きも | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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日本では先日、障害者の女性が電車への乗車を巡り、「車椅子が乗車拒否にあった」とブログで公表し、大きな議論を巻き起こしました。身体にハンディを負う人々を社会がどのように対応していくべきか考えさせられる出来事ともなりました。

中国でも車椅子生活を送る女性が職業差別に遭う出来事がメディアで大きく報じられ、当局の対応に疑問の声が高まっています。中国重慶市では車椅子の女性が、教員登用を拒否されるという出来事が起こりました。

中国メディアによると、女性は大学2年生のときに交通事故に遭い、下半身不随となり車椅子生活を送ることとなってしまいました。その後、女性は大学院にまで進み修士課程を修了し、教員となる夢に向け教員採用試験を受験しました。筆記試験と面接試験を無事突破し、教員としての生活を送ることが出来るかに見えた矢先、教員としての登用を見送られることとなったのです。

教員採用を管轄する地元教育部にその理由を訊ねると、教育部からは教員登用の条件にある「身体標準規定」に達していないことを告げられたのです。つまり、下半身不随となり車椅子生活を送っていたことを理由に教員には相応しくないと判断されたのです。女性は現在、身体標準規定が改善される日を待ち望みながら英語の予備校講師として子供に英語を教える日々を過ごしています。

中国では教員登用の条件は各省・市の教育部によって異なっており、身体的ハンディを負う教員の登用に関してもその判断が大きく分かれています。広東省では2013年に、教員登用条件にあった身体障害に関する記載を全て撤廃し、誰もが平等に教員になれる機会を設ける取り組みが開始されています。また、四川省では身体障害を持つ教員の積極的な採用に向けた取り組みを開始し、これまでに10名以上の聴覚障害を持つ教員の登用を行ってきました。

中国国内のSNSでは今回の報道について、「この女性は修士課程を修了し筆記試験も面接試験も合格した優秀な人だ。車椅子を利用に高い志を持った人を拒否することは今の時代認められない」「この世の中には身体障害を負いながらも健常者同様、自立した生活を送る人もたくさんいる。こうした女性が教師になれば児童にもそうした理解が進むのではないか」などの意見が寄せられています。