ファンビンビン陰陽契約事件に続き、人気女優に脱税疑惑が | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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日本ではテレビドラマの主演ギャラ相場は一回放送あたり300万円程度と言われています。一方、14億人の人口を抱える中国では視聴者数の分母も大きく、ドラマや映画の出演ギャラは数千万円〜数億円に上るということが珍しくなく、天のように高いギャラという意味を表す“天価”という言葉も生まれています。

こうした中国の芸能界において、この数年大きな問題となっているのが“陰陽契約”と呼ばれる脱税を目的とした出演ギャラの裏契約です。中国の芸能界では、ドラマや映画の制作会社は、出演者に対し、税務当局に提出をするための契約書と共に、税務当局には提出しない契約書を出演者と交わすことが常態化していました。2018年に問題となった中国の人気女優、ファン・ビンビンは表向きの契約書では1000万元(約1億7000万円)の出演ギャラを受け取りながら裏契約では5000万元(約8億円)の出演ギャラを受け取り脱税をしていたことが暴露され当局の捜査を受けることとなったのです。

こうした中、中国では人気女優・鄭爽(29)が陰陽契約によって多額の脱税行為をしていたことが明らかになり、国営メディアなどが大きく報じているのです。中国メディアによると、鄭爽は、税務当局に提出向けのドラマ出演契約書で4800万元(7億7000万円)のギャラ契約を結んでおきながら、裏契約書では1.12億元(約18億円)のギャラ契約を結んでいたことが明らかになったのです。

今回、鄭爽の陰陽契約は香港の人気映画“チャイニーズ・ゴースト・ストーリー”のドラマリメイク版で行われており、鄭爽は主演女優として出演していました。鄭爽の撮影日数は77日間とされ、2ヶ月弱の撮影で約26億円ものギャラを手にし、18億円分の出演費の脱税を行っていたのです。

中国政府はこうした芸能人の青天井とも言える出演ギャラについて、出演者のギャラを制作費の4割までとする通達を出し、さらに相次ぐ陰陽契約の報道に、税務当局は芸能事務所や制作会社の立ち入り調査を行うなど対策してっきましたが、今回の事件によって今も芸能界ではこうした陰陽契約が行われていることが明らかになってしまいました。

ネット上では女優に対する厳しい意見の他、陰陽契約の存在を放置してきた当局への厳しい意見も寄せられています。