中国の離婚冷却制度、38%の夫婦が離婚を取り止める | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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これまで何度かお伝えしてきた中国の行政による離婚干渉。中国ではこの数年、結婚率が低下する一方、離婚率は上昇の一途をたどっており、中国政府は少子化対策として離婚を希望する夫婦に30日の冷却期間を設ける法案を可決し、今年1月から実施してきました。

この“離婚冷却制度”は離婚を申請した夫婦について、30日以内にどちらかが離婚の取り消しを申し出た場合、離婚を撤回できるというもので中国国内では賛否両論の意見が巻き起こっていました。

今回中国杭州市は、法律が実施された1月1日から4月2日までの間に1354組の夫婦が離婚を申請し、そのうち38%に当たる816組の夫婦が離婚を取り止めることになったとして一定の成果が上がったことを公表しました。

杭州市当局は今回公表した内容について、離婚を決意した夫婦の中には一時の家庭内での不和によって感情的となり離婚申請を行う夫婦が多く特にこうした傾向は80年代〜90年代生まれの若い世代に多いといいます。今回の離婚冷却制度は、そうした衝動的に離婚申請を行った夫婦に特に効果があったと見られています。

杭州市が婚姻や離婚関連の情報をまとめた《杭州婚姻家庭補導白書》によると、離婚を希望する夫婦の多くは、家庭内での家事分担や経済的問題、嫁姑関係の悪化によって夫婦間の愛情が薄れていくことを指摘しており、衝動的に離婚申請を行う夫婦が増えていることを伝えています。

“離婚冷却制度”の利用は任意とされており、離婚申請を行う夫婦は手続きの場で制度の利用を決めることができるのです。さらに制度の利用にあたっては、“婚姻協調員”と呼ばれる行政担当者が夫婦の間に介入し、互いの言い分を聴取し夫婦生活のアドバイスまで行うことになっています。

夫婦の離婚に行政が介入することは日本では考えられないことですが、中国にとって少子高齢化は国家存続の危機とも言える事態で、こうした法案を可決したことからもその本気度が伝わってきます。