ウイグルを巡る海外ブランド不買運動、中国ブランドが便乗値上げ? | 周来友 オフィシャルブログ

周来友 オフィシャルブログ

中国出身のジャーナリスト、タレント。
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ご存知のように、欧米諸国が指摘してきた新疆ウイグル自治区の人権問題によって、中国では欧米系ブランドの不買運動が勢いを増しています。中国の芸能人は次々と海外ブランドとの広告契約解除を発表、中国系スマホメーカーは自社の国内向けアプリストアから海外ブランドのアプリの削除を行うなど、その余波は各方面に広がってきています。

これまでにも中国では海外ブランドの排斥運動が行われてきましたが、その際に必ず巻き起こってきたのが愛国心や忠誠心をアピールするための積極的な国産ブランドの購入です。中国国内のSNSでは、「今こそ国産メーカーの商品を購入しよう」と呼び掛けるコメントが数多く寄せられ、その結果、国産メーカーの株価が高騰するなど、愛国バブルとも言える状況も起きています。

しかし、中にはこうした愛国心の高まりを利用する国産メーカーも目立つようになってきました。中国大手スポーツ用品メーカーのLi-Ningの株価は今回の出来事によって右肩上がりの上昇を続けていましたが、同社が値上げまで行っていたことが明らかになりました。実際、騒動前に119元(約2000円)だったスポーツジャケットの価格は、騒動後149元(約2400円)まで引き上げられていました。






さらに今月28日、中国国営テレビCCTVが報じたところによると、今回の事態を受け、七匹狼、恒源祥、雪中飛などの中国産人気ブランドが公式サイトなどで「ウイグル産綿花支持」を表明、中国産羊毛などを使った商品の広告を打っていたにも関わらず、いずれのブランドも商品に羊毛がほとんど入っていなかったといいます。






こうした状況下で注目が集まっているからこそ、中国産メーカーは消費者に対し誠実な対応をしていくべきなのではないでしょうか。海外ブランドへの排他主義が強まる一方、国産ブランドへの信用失墜が顕著となっている中国。国民の海外ブランドへの厳しい目は今後、自国産ブランドへも向けられていくのかもしれません。