今度は中国スマホメーカーが欧米ブランドアプリの削除 | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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連日、世界的にも大きく報じられているウイグル問題。欧米諸国が新疆ウイグル自治区でウイグル族が強制労働に従事していると指摘する一方、中国政府は現地の写真を公開し、そうした事実はないと強く否定してきました。

先日もこちらのブログでご紹介しているように、中国国内の芸能界でも人気俳優や女優、アイドルたちがこぞって中国政府支持のメッセージをSNSに投稿し、次々と欧米系ブランドとの広告出演契約解除を発表してきました。

ウイグルを巡る問題の余波は芸能界だけでなく、スマホアプリなどへも広がっていることが分かりました。中国メディアは今月28日以降、中国国内のスマホメーカーが提供するアプリストアから次々と欧米系ブランドのアプリがダウンロード出来なくなっていることを報じています。

記事によると、すでにファーウェイ、シャオミ、OPPO、VIVOなどのメーカーが提供してきた中国国内向けアプリストアから、NIKEや adidasなどのアプリが削除され、検索してもエラーメッセージが表示されていると伝えています。エラーメッセージには、「サービス調整中、一時的にダウンロードが出来なくなっています。ご理解ください」と表示されているのです。

NIKEやadidas各社は新疆地区の綿花生産で、ウイグル族が強制労働をさせられていると報じられていることへの懸念を表明していたことから、中国国内では不買運動の対象となってきました。

中国国内のスマホメーカーが次々とNIKEやadidasのアプリを削除した背景には、こうした企業のアプリを提供し続けることで、不買運動の対象が自分たちにも広がることを懸念した末の判断だと考えられます。ウイグル問題に関して、中国政府支持の態度を表明するためにアプリの削除を行ったのです。

中国に多くの企業が進出している日本にとっても、このウイグル問題に日本政府がどのような立場を表明していくのかに注目が集まっています。これまで“懸念の表明”でやり過ごしてきた日本。国際社会の一員として政治的に踏み込んだ発言が求められる一方、経済的側面から失う訳にいかない中国市場。日本政府の外交力が試されるところです。