中国で新たな感染者数0人は嘘か?病院が当局に忖度の可能性も | 周来友 オフィシャルブログ
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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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すでに新型コロナウイルスの新たな発症者や死者数が2桁台になった中国では、感染収束に言及する報道がなされるまでになっています。

そんな楽観的な論調が増える中国で、現在、全く逆の見解が注目を集めています。その見解とは、中国大手メディアの記者がネット上で公開した手記『我最難忘的一天(忘れられない一日)』に書かれたもので、同手記には、湖北省政府が「新たな感染者数ゼロ」を宣言した3月19日、記者が現地で体験したことが如実に記されています。

「3月19日午前3時、新型コロナウイルスに感染し、その後治癒した湖北省の高齢女性が、再び新型コロナウイルスの症状を訴えた。救急車を呼ぶため電話をしても対応できないと言われてしまったこの女性を救うべく、私は午後3時頃、個人的に人民病院に連絡をしたが、やはり対応できないとの返事だった。高齢女性は仕方なく家族と共に直接人民病院に向かい、ようやく病院で検査することが出来た。症状が出てから13時間後のことだ。そしてCTスキャンの結果、女性の症状は非常に重いものであることがわかったが、病院から、入院させることは出来ない、と治療を断られてしまった」

最終的にこの高齢女性は、いくつかの病院をたらいまわしにされた挙句、深夜になってようやく最初に検査を受けた人民病院に入院することが出来ましたが、いったいなぜこのような事態になってしまったのでしょうか。

現在、武漢市ではどの病院でも新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の受け入れや検査に消極的です。中国メディアの一部からは、収束宣言を行おうとしている当局に病院側が忖度し、新たな患者を出さないよう患者の受入れを止めているのではないかと憶測する報道も出ています。

さらに中国当局は、退院後に再び新型コロナウイルスに感染した患者の数を公表しておらず、詳しい再感染者数の数が分かっていません。新型コロナウイルスの医療チームの責任者・鐘南山氏は「再感染率は14%程度」と発表していますが、中国国内の医療関係者からは、実際には20%以上であるとの指摘も出ています。このため、退院からわずか数日で再発症したこの高齢者女性は当局にとって都合の悪い患者と言え、それゆえ病院側も受け入れを断ったのではないかとみられているのです。

中国政府は3月19日から新たな感染者数が2日連続で0人だったと発表しましたが、実際には各地で数人から数百人規模の新たな感染者が出ていたことも判明し、政府の発表に矛盾があることを指摘するネットユーザーも少なくありません。


《新たな感染者数0人を宣言した日にも、こうして新たな感染者の存在が確認されていた》

収束宣言を1日でも早く発表したい中国政府。そんな政府に病院側が忖度しているのが事実であるとすれば、それこそ世界と国民に対する裏切りと言えるのではないでしょうか。