上海でいよいよゴミの分別回収がスタート、課題は分別の難しさ? | 周来友 オフィシャルブログ

周来友 オフィシャルブログ

中国出身のジャーナリスト、タレント。
公式ホームページ:http://zhoulaiyou.jp

日本では当然のこととして行われているゴミの分別ですが、中国ではこれまで分別に対する関心が高くありませんでした。そんな中国で、ようやくゴミの分別が始まろうとしています。


3000万人の人々が暮らす中国上海では今年7月1日から『上海市都市生活ゴミ管理条例』という新条例がスタートすることになりました。気になる内容ですが、同市の資源ゴミ・有害ゴミ・水分を含む生ゴミ・可燃ゴミなど、ゴミの種類を細かく分類し、それぞれの回収時間なども定め、ゴミ回収を行うこととしたのです。


《ゴミの分別を確認する市民たち》


中国がゴミの分別を行うきっかけとなったのは習近平国家主席の呼びかけによるものでした。習主席は2016年、「中国が持続可能な社会となるためにはゴミの分別を徹底しなくてはならない」との声明を発表。それに呼応し、各自治体がゴミ分別社会の実現に向けた取り組みを行うようになったのです。


早い段階で分別の実施開始を発表した上海市でも、ゴミの分別という概念はまだ庶民に浸透していません。このため、非常に高額な罰金刑を設けることで厳しい分別を徹底させようとしています。分別せずに家庭ゴミを出した場合は最高で200元(約3200円)の罰金が、法人の場合は5万元(約80万円)の罰金が科されることになっているのです。


高額な罰金に加え、上海市民が今最も頭を抱えているのが分別の難しさです。


例を挙げると、料理などで使用した生ゴミでもいい“豚の骨”と“鶏の骨”では、分類が異なるのです。日本では燃えるゴミとして同じ分類ですが、上海では、豚の骨はドライゴミ、鶏の骨はウエットゴミとなるのです。


《食用のエビやザリガニについては部位によってゴミ分別が分かれるという細かさ》

《上海市が発表したゴミ分別の分別シート》


すでにボランティアなどを通じて、ゴミ分別の知識や方法を市民に説明するといった取り組みを行っている上海市。果たして中国におけるゴミの分別、市民生活に浸透させることはできるのでしょうか。




【お知らせ】


令和老周(令和の周おじさん)こと私、周来友が祖国の同胞向けに無料動画チャンネル『ゆあチャンネル』を開設!中国人が知らないリアルなニッポンを紹介していきます!チャンネル登録・ご視聴よろしくお願い致します!



https://www.youtube.com/channel/UCY1nriJDs1swt1nTaL7xXVg