Carabus gehinii  | zojurasのブログ

一昨年の昆虫展で見てきたもので

日本産オサムシの最大種のマイマイカブリの標本。

マイマイカブリの全国分布図。

 

オサムシ類は飛翔能力が退化している種が多く、分布範囲が拡がりづらく、その地域固定で特有の亜種が出てくる訳です。

その中で北海道を代表するオオルリオサムシの標本を見てきました。

南部に近縁種のオシマルリオサムシ

北海道を代表する甲虫ではありますが、住んでる地域は局所的なので、あまり見た事がなかったりします(少なくても、採集地域には生息していないので)。

本種はマイマイカブリにも近いようで、本種とマイマイカブリ(北海道産エゾマイマイカブリ)との種間雑種も見つかるそうです。

オオルリオサムシ Carabus gehinii

節足動物門 昆虫網 鞘翅目 オサムシ科

北海道の道南以北に生息している特産種のオサムシで、キタオオルリオサムシ ssp. aereicollis コンセンオオルリオサムシ ssp. konsenensis, アラメオオルリオサムシ ssp. radiatocostatus, サッポロクビナガオサムシ ssp. sapporensis  シャコタンオオルリオサムシ ssp. shimizu ヒメオオルリオサムシ ssp. manoianus, オシマルリオサムシ ssp. munakatai オビラルリオサムシ ssp. nishijimai といった10亜種にも分かれる。道南地域には近縁種のオシマルリオサムシ Acoptolabrus munakatai が住む。

幼虫も成虫も同じく北海道特産種であるカタツムリの一種のエゾマイマイ等の陸生軟体動物類を主食にし、生息地域では南方へ行く程前翅の青い色合いが増し、北方へ行く程赤みが強くなる。体長26~33mm程。

寒冷地に生息する為か、幼虫の成長は早く、数ヶ月で成虫となり、成虫は5~7月下旬に発生し、交尾・産卵後には、秋までに成虫となり、成虫越冬し、翌年春に活動を開始する。