変わった蝶達 | zojurasのブログ
世界一のチョウを紹介しましたが、変わり種の蝶もいます。
 
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ザルモクシスオオアゲハ Papilio zalmoxis 
節足動物門 昆虫網 麟翅目 アゲハチョウ科
アフリカに生息するドルーリーオオアゲハに次ぐ大きさの蝶で、開長は15cm以上になり、青白いメタリックな色合いの翅が特徴となっている大型種。
このような色彩はオスだけにあり、メスは白くて地味な上に、オスに比べて見つかる個体数が極端に少ない事でもドルーリーオオアゲハと共通している蝶としては珍しい特徴を持つ。艶やかな青い色合いも、捕食者に対する食べたら毒があって不味い事を示す警告色である。
花の蜜の他、獣の糞などにも集まり、吸水もするが、普通に見られるのはオスばかりなので、メスにはそのような行動が殆ど見られない。
 
という変わり種。
 
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アカヘリスカシマダラ  Episcada rufucirota
節足動物門 昆虫網 麟翅目 タテハチョウ科
中米と南米に住むトンボマダラの一種で、翅が前翅、後翅とも透けており、背景がそのまま見えてしまうほど透明になっている。近似種の毒蝶であるトンボマダラ類にも擬態している。
このように透ける翅によってカムフラージュをし、身を守るとも云われるが、はっきりした生態は不明。発酵した果実や、獣糞などに集まり、そこから栄養分を吸水する。
 
見事に翅がすっけすけの蝶
 
こっちもすっけすけ
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ベニスカシジャノメ Cithaerias phantoma 
節足動物門 昆虫網 麟翅目 タテハチョウ科
翅が前後とも透けている事で有名なジャノメチョウのグループであるスカシジャノメ属の一種で、後翅の後ろ部分の紅模様が入るような翅が特徴となる。
この透けた翅は透明な事で捕食者から身を守るカムフラージュの役割を果たしているといわれるが、樹液や腐った果実などを好み、また人が飲むジュースや酒などにも釣られて集まってくる。
 
他にこんな種も
 
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トラフトンボマダラ Mechanitis polymnia
節足動物門 昆虫網 麟翅目 タテハチョウ科
南米産のマダラチョウのグループの一つのトンボマダラの一種で、地域ごとに翅の色彩に差がある。
オレンジと黒の派手な色彩を持っているが、体内にアルカロイド系の毒を蓄積している警告色であり、捕食者から幼虫時代に食した毒草の毒を蓄積したことで身を守っている。
蝶としては珍しく、腹部がトンボのように伸びる事で、和名の由来も「トンボのようなマダラチョウ」という意味合いがある。
成虫は花の蜜を吸い、昼行性で、捕食者に艶やかな翅を見せるようにして飛ぶ。
 
変わった蝶が多いのです。
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オオカバマダラ Danaus plexippus
節足動物門 昆虫網 麟翅目 タテハチョウ科
渡りをする蝶としてあまりにも有名な本種は、北米で発生した後、メキシコへと世代交代をしつつ飛翔した後、温暖なメキシコで越冬した後に再び北米へと飛翔して戻る蝶としては非常に特異な性質を持つことで知られている。
幼虫の食草はトウワタで、これを食べる事で体内に毒を蓄積し、成虫の派手な色合いは捕食者に毒を持つことを示す警戒色となっている為、本種は不味い餌として鳥類からは敬遠されて食べられることはあまりない。
集団で移動し、木の枝にぶら下がって休息する際に、あまりの数の蝶の重みに枝がしなったり、折れたりすることもある程。
しかし、生息地の森林の減少と、食草であるトウワタまで激減していることに加え、環境変化が進むことで個体数も減り、現在は州によって絶滅危惧種指定も受けている。
 
有名な蝶ですが、現在は絶滅危惧種・・・・・・。
 
受難の蝶も数多いようです。