新聞に 掲載された 川柳の ご紹介です。
まずは 29日の 「仲畑流 万能川柳」 に 掲載された 2句 から。
岡持ちに Sober (ソーバー) Eats (イーツ) と 蕎麦屋 書き
高槻 かうぞう
「岡持ち」 とは、町の 食べ物屋さん が、 出前を 配達するときに 料理を入れて 運ぶ、持ち手 と ふたのある 箱 の ことです。
今は アルミ製が ほとんど ですが、ひと昔前は 木製でした。
この 句は、「 そば屋さんが、その 岡持ち に、“ ソーバー イーツ ” と 書いていた 」 と いうのです。
筆者、最初は その 句意が 分からず、頭を ひねって いたのですが、ふと、「 そうか ! ウーバー イーツ と いう 言葉が あったな 」 と ひらめいたのでした。
しかし、その内容は 知らなかったので、ネットで 確認 してみた ところ……
どうやら 飲食店の料理を、注文者に 届ける 「配達 サービス」 のようですね。
ところで、町の お蕎麦屋さんや 中華食堂は、出前を してくれるところも 多いようです。
この句で 詠まれた お蕎麦屋さんも、出前用の 岡持ち に 「ソーバー イーツ」 と 書いて、しゃれて みたのでしょうね(笑)
次の句です。
この & (記号) 体育座りに 見えるよね
秦野 てっちゃん
この句は ひと目で ピンッ と ひらめきました。
見た目を そのまま、詠んでいます――
“&” (アンパサント)という記号。
体育座りに 見えるよね
&
確かに 人が 体育座り を している姿を、横から 見た 形です(笑)
最後に 30日の 「よみうり 時事川柳」 に 載った 句です。
花捧ぐ 列 途切れずに 日が暮れる
太田 苑子
献花する 人々の 並ぶ 列が、途切れる ことの ないまま、日が 暮れていく。
見た 情景を そのまま 詠んだ 句です。
しかし、この句の 読み手は、そこに 並ぶ 人々への 深い共感と、感謝の 思いを 抱くのです。
それにしても、粛々 と 進められた、心に 残る 国葬でした。
献花に 臨まれた 皆様。 お疲れさま でした。
そして ありがとうございます。
〔 了 〕