雪のはなし② | 意地に生きるも男の本懐 なんてね

意地に生きるも男の本懐 なんてね

意味はほとんどない・・・ひとりごと

ちょっと懐かし昭和の思い出話

     (サブタイトル)


(続き)



 スコップ、タライ、ソリの3点セットを

持って「リョウノシタ(地元の呼称)」の

おじさんちの裏山へ出動だ。この山には絶

好のカーブの山道があり、コースを作るに

は最適なのである。足踏み固めながら、ス

コップで叩いて固めるところから始める。

足で踏み固めながら、スコップで叩いて固

める。大きなカーブの所はタライで雪を運

び傾斜を付ける。まさしくボブスレーのコ

ースそのものの様相である。



 まずは、ヒロシ君が発滑りをする。そり

で滑ってみたが、今一、滑りが悪い・・・。

「ウーン!もうひとつ滑りが悪いのー!」

「ちょっと家に帰ってくるわ!」



 程なく家から帰ってきたヒロシ君の手に

は肥料袋が2枚・・・。ヒロシ君がいない

間にコースのコンディションは最適にして

ある。



 レッツGO!ヒロシ君が肥料袋で再度滑

った。実にスピード感があるではないか。

そしてドラマが起こった・・・。カーブに

差しかかった時、バウンドしてヒロシ君の

姿が消えたのだ。「うわーっ」急いで覗き

込んだらヒロシ君がカエルのように木に引

っ掛かっている。「死によったでよーーー」

叫んだヒロシ君の顔は雪にまみれていた・・・。

(お前ら家で勉強せーよ)