矢内美春写真展「愛をさがしに」 7.26~8.1 | 写真家・ノンフィクション作家「神立尚紀(こうだち・なおき)」のブログ ※禁無断転載

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 6月3日のブログで触れたが、私が殉職するところだった20年前の雲仙普賢岳の大火砕流で、殉職したNHKカメラマンの当時1歳の娘が、私が非常勤講師を務める大学に入学して、去年、私の授業(「フォトジャーナリズムⅡ」)を受講した。

 互いにそうとは知らず、たまたま授業で私が普賢岳の話をしたのに、彼女は驚いたらしい。それで、お父さんのことを私に伝えようかどうしようかとお母さんに相談し、翌週の授業のときに私に声をかけてきたのだという。
 ほんとうに驚いた。小さな子供を残して、さぞ無念だったろうな、と思っていたそのときの赤ちゃんが、大学3年生になって目の前にいるんだから。こんな偶然ってあるんだなあ。


 その彼女、矢内美春さんが、この夏、新宿ニコンサロンで初の個展「愛をさがしに」を開催する。難関の新人写真家の登竜門、Nikon juna21枠に選ばれたのだ。
 7月26日(火)~8月1日(月)

 7月20日発売の「フォトコン」8月号にも、写真と記事が掲載される予定で、また、大阪ニコンサロンでも巡回展を行うという。


 今日、学校でじっくり話を聴く機会を得たが、20周年となったこの6月3日、親戚一同で追悼式典に参列し、そこで亡くなった消防団員、タクシー運転手、マスコミ関係者、フランス人火山学者それぞれのご遺族と接し、思うところは大きかったようだ。

 消防団員の、当時高校生だった遺児が、20年経ってようやく、この事件と向き合えるようになったとか、立場は違っても、遺された者はそれぞれ心に重荷を背負い、口をつぐんで生きてきたという。
 第三者というか、ほんの少し軸足の異なる人にとっては、どうして口をつぐむのかと不思議に思えるかもしれない。
 だが、事件と向き合い追悼式典に足を運ぶまでに20年を要した、いや、向き合うために「20年という節目」を必要とした当事者が、現に大勢いるのである。

(次の記事へつづく)













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