きょう、寒い記事が目についた。まず、道新「きょうの歴史」に、1876年東京で気象台設立以降最低気温のマイナス9.2度を記録した、とあった。東京都にも山間部はあるが、どこだそれ?

 

 つぎに道新オホーツク・北見版の「水道管、氷点下4度下回ると凍結注意 北見市「水抜き徹底を」」。1月に入り北見市では、最低気温マイナス15度を下回る日が多くなって、住宅の水道管凍結が増え始めているという。

 

 北海道のなかでも、内陸の北見市と周辺はとりわけ寒い地域だ。隣町に3年住んだ経験から、その寒さはよくわかる。陸別町ほどではないにしろ、帯広市及びその周辺と同程度に極寒で、厳寒期はクソ寒い。

 

 寒冷地の住宅は通常、水道管にも断熱材を巻くなど凍結防止を施しているが、古い住宅やアパートの場合はそれが不十分なため、水道管の「水抜き」が必要な場合も少なくないようだ。

 

 ところが、これを結構面倒に思う人もいる。イラストにあるように、水抜きには手順がある。そのために水回りを行ったり来たりしなければならない。そして水を出す場合は、逆の手順が必要になる。これが毎朝毎晩となるから、面倒に思うのは当然かもしれない。そして、寒冷地なのにうっかり忘れたり、大丈夫だろうと油断して、“ついやってしまう”のである。水道の凍結について/札幌市水道局 (city.sapporo.jp)

 

 拙宅は築25年を過ぎた戸建てだが、幸いなことに11月頃に戸外の散水栓を水抜きするだけで、住宅内の3か所(流し廻り、トイレ1・2階)ある水抜き栓は、住んでから数回操作したきりである。いずれも年末年始に旅行で4日ほど家を空ける際、念のため水抜きしたものだが、帰宅して水を出す作業はとても面倒に感じた。これがもし毎朝毎晩となると、面倒に思うどころではないかもしれない。

 

 三つめは、「被災者支援のトイレトレーラー、寒冷地仕様でなく派遣遅れ」という読売新聞記事。静岡県富士市と西伊豆町が全国自治体で初めて同トレーラーを導入したものの、寒冷地では配管内の水が凍って、通水できなくなったり、管が破裂したりしてしまうため、管内の水を抜いたり、管の耐寒性を高めたりする必要があり、派遣が遅れているという寒いハナシ。

 

 富士市長が「残念で申し訳ない」と派遣の遅れを悔やんでいるというから、軽々に揶揄してはイケナイが、寒冷地暮らしの「水抜き」など知らなければ気がまわらないかもと、ちょっぴり同情してしまう。

 

 ただ、自治体の契約だから競争入札をしたのだろう?その際、入札参加者からは寒冷地仕様の必要性について質問がされなかったのだろうか?仮に仕様書が不備だったにしても、災害地派遣まであり得ることが伝えられれば、そのような質問を機に仕様書を見直せたかもしれない。説明不足だったのではないか?あるいは派遣想定自体、最初からなかったか‥。導入後の車両改修への取り組みも遅くなってしまった。

 

 それでも、その教訓から各自治体が寒冷地仕様の車両を導入するようになったというから、全国初の取り組みによって課題が一つハッキリして、それをクリアすることに貢献したという評価はされていいと思う。他山の石になったわけだ。

 

 水道管のハナシに戻ると、道内各地の水道局では、外気温が氷点下4度を下回ると水道管凍結の恐れがある、と注意を促しているが、もっと警戒していいかもしれない。自分はその大昔、11/23(勤労感謝の日)に凍結させてしまって、必死に溶かした経験がある。建物しだいで油断できないのだ。