西岡力ドットコム より。
11月7日、週刊朝鮮編集部が、横田めぐみさんと思われる人物が平壌市民210万人データのなかに記載されていたという自誌の報道内容について、記者会見を開いた。日本言論などからあまりに多数の問い合わせがあったので、会見をして説明することにしたという。
その時配布された資料をソウルから送ってもらった。資料にはデータの原本の内容が添付されていた。それを見ると、確かに、ハンソネという女性はめぐみさんと同じ1964年10月5日生まれで、配偶者は金英男とされ、金日成総合大学 学生の金ウンギョンと同じところに住み、公民証番号がウンギョンと一番違いで家族であることが分かる。
ただし、めぐみさんの娘、金ウンギョンの名前でデータを検索するともう1人と同じ名前の金日成総合大学 の女子学生が出てくる。
ハンソネと同居しているウンギョンは、1987年8月25日生まれだが、もう1人の金日成 大学生金ウンギョンは1987年9月13日生まれとなっている。北朝鮮 が2002年日本に通報した資料によると、めぐみさんの娘は1987年9月13日生まれとされていたので、後者と一致している。
9月13日生まれのウンギョンは、金チョルジュンと同居している。金チョルジュンという名前は、北朝鮮 が2002年日本に通報した資料でめぐみさんの夫とされていた。ただし、データではこの金チョルジュンは1959年7月17日生まれとされており、金英男さんの生年月日とされている1960年8月25日とは一致しない。
平壌市の保衛部作成の住民登録データが外部に持ち出されているという話しは昨年夏頃から情報関係者の間で広がっていた。私もそのデータの一部を見たことがあった。それと、今回、週刊朝鮮が入手したデータは様々な特徴から同じものだと見られている。つまり、だれかが偽造したものではなく、本物である可能性が高いと現段階で私は見ている。ただ、週刊誌の報道や記者会見資料だけではやはり最終判断は下さない。データ現物の詳しい検証が絶対必要だ。政府はいま、そのために動いているというので、結果を待ちたい。