【外信コラム】ソウルからヨボセヨ(もしもし)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110806/kor11080603170000-n1.htm
韓国で官民挙げて大騒ぎになるいわゆる“日本人妄言史”には故田中角栄首相の発言もある。日本は韓国の近代化に寄与したという話で「ノリの養殖」を挙げたのが「過去を反省しない植民地支配の美化だ!」といって非難された。
しかしノリの話はその通りで、その結果、ノリは韓国の名産になり、ノリ巻きの普及にもつながった。ノリ巻きは日本起源だが、韓国語では“ノリご飯”の意味で「キムパプ」といって、今や国民的料理になっている。
いたるところで売っており「キムパプ天国」というノリ巻き専門店の全国チェーンさえある。種類もキムチ・キムパプはもちろん、ノリをご飯の中に巻き込んだ「ヌード・キムパプ」という傑作(?)や、筆者好みのサラダ・キムパプなど実に多様で創造的だ。そこで「韓国料理の世界化候補としてはビビンバよりキムパプの方がはるかにいいのでは」としきりに勧めているのだが…。
最近、自民党議員一行が領土問題視察で韓国を訪れ空港で入国拒否される騒ぎがあった。その際、“送還”までの間に食事にビビンバを食べ、さらにノリをお土産に買って帰ったのはヒットだった。日本の政治家としては珍しく余裕とユーモアがあった。ついでにキムチも買ってあげればもっとよかったのに。
(黒田勝弘)