原発事故考(中) | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 








【話の肖像画】元防衛相・小池百合子

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110706/dst11070603140003-n1.htm






■私ならまずプロの意見聞く

 --国のリーダーはどうあるべきなのでしょうか

 小池 国民はこの人だったら自分の命や日本は安全だろうかを真剣に考えてリーダーを選んできたでしょうか。平時だけではなく、東日本大震災のような有事の際に活躍できる人物こそ国のリーダーです。

 --そうすると、やはり菅直人首相は国のリーダーに向かない

 小池 民主党は意思決定の手順も決まっていないNGO(非政府組織)のようなものです。…。NGOの方に叱られるかな。NGOのリーダーが政府の頂点に立っていること自体が、矛盾しています。菅さんは「リーダーに非(あら)ず」です。

 --厳しいですね

 小池 私の座右の書である『失敗の本質』は、太平洋戦争での日本軍のさまざまな作戦を冷静に分析しています。戦力の無理な逐次投入、補給を軽視した人海作戦、指揮官のスタンドプレーなどどれをとっても菅政権の現状と重なる。当時、日本軍が犯した失敗がそのまま、原発事故処理や被災地対応に当てはまる。

 --そうすると、これから日本はどうしていけばいいのでしょうか

 小池 バーチャル(仮想)からリアル(現実)へ。これがキーワードです。これまでの政治はバーチャルでもこられた。しかし大地震、大津波、原発事故という現実の有事が起きた。バーチャルな政治やバーチャルな危機管理というゲームは終わりました。いま国民は真剣に考え出した。政治はそれに応えなければならない。6月2日の菅内閣不信任決議案提出は「菅さんではダメだ」という大義だった。

 --だれが首相として適任なのでしょうか

 小池 「だれが…」ではなく、まず何をすべきかです。「だれが」から始めると思考停止になる。永田町は「あいつは好きだけど、こいつは嫌いだ」ばかり。

 --小池さんは3年前の自民党の総裁選で5候補中3位に入りました。初の女性首相に最も近い政治家だと思いますが

 小池 客観的にかつ冷静にみて、女だ男だは関係ない。真摯(しんし)に国民を守る人物ならいいと思います。

 --いま、小池さんが首相だとしたら今回の原発事故にどう対処して収束させていきますか

 小池 まずプロに「最初になすべきことは何か」と意見を聞く。原発事故で言えば「止める、冷やす、閉じ込める」が重要で、それに基づいていま真っ先になすべきことを確かめる。次になすべき優先順位を確認する。これらを一瞬にして精査します。

 --もう少し具体的に説明してほしいのですが

 小池 たとえば、いま何が機器として使えるのか。手持ちの“兵力”はどのくらいあるのか。何がいつまでに現場に送れるのか。さらに最悪の場合どうなるのかも聞く。そのうえで収束させるための最善策を組み立てていきます。

 --よく分かります

 小池 最悪の事態を想定するのが危機管理。何が危機か、危機の本質を見極めないと次の手が打てない。それを確かめることが大切。そのためにプロを配置している。事務次官会議を廃止したように、プロを使いたくないところに民主党や菅さんの問題があります。

 --霞が関の官僚を使わないことが、政治主導だと思い込んでいる?

 小池 たぶんそうでしょう。

                                   (論説委員 木村良一)




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      テレビ東京のキャスターとして活躍していた=昭和63年頃(小池百合子事務所提供)