薔薇の瞳は爆弾 (ビーボーイコミックス)/ヤマシタ トモコ
¥600
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趣味の悪いゲイ・見津田は王子様系(美形・爽やか・紳士)の蓮水から告白されてしまう。そんなバカな! <表題作> 想い人の残り香のせいで、切なくてたまらない。「好きだ」と告白してしまったから、あの人はもうこの部屋には来ないだろうか?<ラブる。> 重いテーマの読み切りを含め、それぞれの「その後」描き下ろし付き読みきり集!


またヤマシタトモコさんですね。最近ぞくぞく新刊が出てくるのでうっかりです。
ヤマシタトモコさんは執筆ペースが早いんですかねぇ?
ちなみに初回限定版?にはあれっすよ『恋の話がしたい 』(東京漫画社)の初回限定版についていたペーパーの続きのペーパーが入ってますよ~
いやなかなか・・・・ リブレ出版さんと東京漫画社さんがコラボですよ・・・!出版社越えた企画ってすごいなぁ・・・!自由度が高い感じがする。こういうのもっとやっていけばいいんじゃないでしょうかね。

ペーパーの中身はさして内容というほどのものではないのですが、各コミックスの登場キャラたちが狭き世界にて密接に関わりあっているといったような内容でした・・・両方読んだ後に読むとなんだかほっこりした気持ちになります。



○the turquoise morning○

ヤマシタトモコさんらしい、彼女の色が強く出た作品でした。
特に多く語ることはしませんが、恋だとか愛だとかいうものよりは 魂の欲 というものが表現された作品だったのではないでしょうか。魂が叫んでいる言葉を拾った死の女神が彼の願いを聞き届ける。
死が与える束の間の幸福。
その瞬間だけは彼は彼のものだったのかもしれません。

けれどもああいった宗教色のある作品はまっすぐな目では見れませんね。
願いがかなう、しかも他人の力によってという場合、裏があるのではと考えてしまいます。
願うだけ願って、得る、そんな無責任な幸せはないのでは?

この作品を見たときに思ったのはなんだか呪いのようだなと思いました。
あの瞬間に彼は何か別の契約をしたのかもしれませんね。
ヒヤリとする作品でした。


○さようならのお時間です○

これは私てきにはイマイチ!と言ったかんじでした。
これもまたヤマシタトモコさんの深層心理を深くついた作品だったわけですが、文学的で、迷宮にでもいるかのような錯覚にすら陥りました。もうほんと純情ロマンチカのような(笑)典型的なキュンキュンラブストーリーが大好きな私には少し理解しがたいものでした。

愛というよりは、情?

依存?

依存することによって成り立つ恋はあくまでも一方通行のものでしかないのではないでしょうか。


○ラブる。○

商品名が露骨に出てきてて笑いました笑
この作品がちょうど前半二作の読みきりと後ろの作品を繋げる橋のような役割だったのではないでしょうか。
ラブるっていう表現すごくアホっぽくていいです。
なんかいい年した男が二人こんなこと言い合ってるのみるとハァハァしますね!
ドキがムネムネするわけです。

確かに人の匂いってなんかあるからなぁ・・・

くさいとかじゃなくて。
あの人の匂いだぁ~っていうのはありますね。
なんかすてき。
匂いとかなかなかほら、二次元の世界では表現し辛いものだからそういうのをメインテーマに据えてくるそのセンスに脱帽です。


○浮気者!○

わたしこれ!!これが一番好きでした今回笑
ほんとなんか受けの子が独創的過ぎて!!!!!
なんかビッチとかこういう性にだらしない受けがとてもすきです。
そのくせ人一倍人の愛情に敏感で、常に愛されたい愛されたい愛されたいって言ってるんです。
でもそのわりに本当に注がれている愛に気づけない、気づかない。

でも今回受けの子はちゃんと本当に自分を愛してくれているのが誰か、っていうことを知っているんですよね。
知っていてでも、もっとと愛情を欲張ってしまうのがすごくかわいい。

そして攻めが好みです。

ほんと・・・・・こういう攻め大好きだよ・・・・・
かわいいわ・・・・・・・・
なのに頑固なの・・・・・・・・

この二人のペーパーでの様子もキュンキュンします。日常生活みたいな。
出来ればあれコミックス一冊分読みたいです。
読みきりが書き直されることはBLではないからなぁ・・・・・・


○薔薇の瞳は爆弾○

オムニバス天国!
ここで表題作です。
ヤマシタトモコさんの作品でほんとガチ美形!!!!!っていう設定は珍しいかと思いますが、ガチ王子様でした。ガチで!!!!!王子様^^^^^^^^ 王子様っていないよなーイケメンはいても
でも彼は王子様でした。
対するは究極のドM。
漫画の中の美形ってよくありえない子に恋するよね!
この作品はとてもおもしろかったなぁ・・・・・キュン

「強引にされるのがお好きなのでしょう?強引に優しくされたことはありますか?」

なんていう GOINNNNGGGGGGGG!!!!!!!!!

とてもいい王子様でした。
発想の転換ですね。
いいわぁ・・・・


○嗚呼ボーイフレンド○

すごい妄想しちゃうのすごいよくわかります・・・・・・よく電車の中で「今わたしがサトラレだったら私逮捕されているな」とよく思います。思いませんか?思考が逮捕される世界になったらおそらく確実に私重罪です。
すいません・・・・ほんとすいません・・・・・・・
電車の中って考えちゃうよね・・・・・
いっぱいね・・・・
ほんとすいません・・・・
もし脳内読み取れる感じの人がいたらすいません・・・

いやそういう話ではなく。

うんでも以心伝心っていうのはあるとおもうんですよね。
ただ妄想という電波によってジャミングされたりするだけで。
クッ・・・GN粒子の影響が・・!そんな話ではないですけど。

おそらく受けの子はあれなんですよね。お互い両思いだとは思ってるけど、ちゃんといえないしそろそろ・・・ちゃんとはっきり・・・と思ってたんだろうけど、攻めの子はなんかずっと桃色片思いだったんですよね。

東京ラブストー○ーばりの「せっくすしよっ」っていう言葉が「手をつないでもいい?」になったのには多大なる妄想ジャミング効果のせいですよ・・・もちろん・・・


○絶望の庭○

つまりはその目の前にある肉が人肉であり、それが君の肉であり、それを食べることを決定することが大切なことで、それを彼に知っておいてもらいたいのだという。
難しいですね。
でもわかる気はします。
ただの肉の正体がわかるくらいには彼のことがすきで、それで一緒になりたいとおもうくらいに君がすきみたいな。まぁこんなチープな表現では全然伝わらないでしょうけど笑

それを小説家である彼が考えるととてもそれはややこしくなってしまって、
けれどもそれを彼の相手に言わせてみれば「愛している」というただその一言なんですけど。
伝えるって難しい。
愛してるって難しい。

知っていてもらいたいのに、この気持ちを。







ってことでヤマシタトモコさんの新刊でした。
全体的にとてもよかったですほんとに。