項羽という歴史上の人物がいる。

本名は項籍だが、、、

漢を興した劉邦のライバルで最初は共にあの強大な「秦」の国を倒すべく兵を進め秦の首都「咸陽」を落とした男だ。

とにかくこの男戦いは強い。

兵は強く、優秀な参謀も勇猛な武将もそろっている。

なんといってもあの「秦」を倒したのだから天下人だ。

しかし最終的には劉邦に負けてしまった。

劉邦を「漢」の国に行け！と封じ込めたのも項羽だ。

しかし、項羽の参謀であった「范増」という軍師は劉邦は危険な人物だということを見抜いていた。

何度も何度も劉邦を殺すように助言をするも相手を舐め切ってしまい全くいうことをきかない。

さらに部下に与える論功行賞も好き嫌いで不公平な采配だった。感情の起伏も激しく、落とした城の住民や降伏した兵士を殺したりもする。

そうしているうちに劉邦は準備を整え、項羽の「楚」と劉邦の「漢」が激突する。

いわゆるそ楚漢戦争の始まりである。

最初は天下人の項羽が有利だったが、項羽は人の言うことを聞かず、自分のしたいように振る舞い、最後は軍師の范増ですら追放してしまった。

局地戦では項羽率いる楚軍は圧倒的に強く、劉邦も部下にかばわれながら逃げることもあった。

さすが「覇王」である。→「覇王」という言葉を考えたのは項羽この人です。

項羽は人を、部下を大切にすることが出来ず、漢に追いつめられる。

ある将軍は兵士の恰好をして黙って漢に降伏し、ある将軍は戦死、項羽に重く用いられた将軍ですら漢に降伏する始末。

とにかく項羽は人の言うことを聞かない。

忠言耳に痛しという言葉があるが、何か気に食わないことを言うと気分次第で万座の前で叱責する。

歴史上の人物で部下の言葉に耳を貸さない人は大体最後失敗する。

日本で言うと「織田信長」が典型だろう。

最も、彼の周りに彼にモノ言う人などいない、、、怖くて怖くて

漢の兵士に追いつめられた彼は数百人の兵士と共に戦い、一人で200人討ち取ったと言われています。

一騎打ちでも漢の将軍を一人であしらい、中国4000年の歴史で最強の武将とも。

また軍を率いても強く、実際「秦」を滅ぼしています。

たった数年でなぜ劉邦に負けてしまったのか？

政治的、人格的に未熟と一言では言えますが、要するに彼は「子ども」だったのではないでしょうか？

戦死した時31歳くらいだったと思います。

部下の諫言に耳を貸さず、気分次第で非道なことも平気でする。

一方劉邦は軍を率いて強いわけでもなく、頭が切れて策を弄するようなタイプでもなかった。

彼はとにかく素直で部下の言うことを聞いています。

とりたてて得意なことはないが、部下を「王」に奉じたりもしています。

要するに「懐」が深い。

何が言いたいかというと「一人の人間の力で物事はうまくいかない」「いつか破綻する」ということです。

人の言葉に素直に耳を傾け、良いことは良いと応じる姿勢が必要だと思いました。

また、今日実際そんな出来事がありました。

結局、自分ひとりの判断力なんて高が知れているとも思いました。

またこんな自分にまっすぐに意見をぶつけてくれる大切な人に巡り合えてとても幸せだなと思った。

人の意見に耳を傾ける