父親 範馬勇次郎との戦いに向けて、得意のイメージ力を駆使した、
「リアルシャドーボクシング」とでも言ったら良いのでしょうか、
トレーニングを続ける刃牙のもとへ、師匠が訪ねてきます。
「お久しぶりです。師匠」と声をかける刃牙の目線の先には、
一匹のゴキブリがいます…。
連載当時、結構話題になったエピソードですね。
ゴキブリの何を持って、師と仰いでいるのか。
それは、スピードでした。
それも、止まった状態から突然動き出すときの、瞬発力。
もし、ゴキブリが人間の大きさだったら、
時速270キロのスピードを、静止状態から瞬間的に出しているとのこと。
そして、瞬間的にそこまでの加速をするには、
動物の筋繊維では、耐えられないということです。
しかし、ある日潰れたゴキブリを見た刃牙は、
その秘密を知ります。
ゴキブリの体内は、液体状になっている。
そういうことかぁー。じゃあ俺も液体にならなくちゃー。
ってな感じで、新たな課題が見つかるのですが、
…ん?
そもそもスピードって…、体の大きさに関係なく、
客観的に測定出来る物ですよね。
似たようなことで、よく言われる
「もし蚤が人間の大きさだったら、ビルを軽く飛び越えることが出来る」
の場合は、
自分の体長の何倍飛ぶ からっていう話なので、
別にいいんです。
でも、スピードは体の大きさとは関係ないのでは。
一応調べてみたところ、
ゴキブリのMAX移動スピードはおよそ秒速1.5m
時速にすると、約5.4km
普通の人間のスタートダッシュの方が速そうですね。
しかーし、強烈なイメージ力で、
体重100kgのカマキリを出現させる刃牙のことです。
人間サイズのゴキブリを、時速270kmでダッシュさせることなど、
朝飯前なはず!
とか言いつつ、
本当はそんな野暮なことはどうでも良くて、
何かひっかかりつつも、
楽しく読めるのが刃牙の魅力だと思っています。