ジョン・カーペンター作品のソフトなどを調べていたら、ふとキンクスのデイヴ・デイヴィスの息子ダニエルを思い出す。彼はカーペンターの音楽アルバムにギタリストとして参加しており、ライブでもカーペンターやカーペンタージュニアと一緒に演奏している。元々カーペンター一家とは、子供の頃から親密な関係だったようである。どうやらデイヴが育児放棄していたらしく、カーペンターが面倒を見ていたようである。という訳で、久し振りに、大所帯だった頃(RCA時代)のキンクスのコンセプトアルバムを聴く。所有しているのが輸入盤なので正確さに欠けるが、悪徳地主と闘う村人の話が柱だが、勧善懲悪ではなく、結末も捻りのあるバッドエンドのようである。ACT1が1973年、ACT2が翌年1974年制作となっているが、元は2枚組として発売される予定だったという。ACT 1の制作中にレイ・デイヴィスの妻子が家を出て別居し、レイは精神的に深傷を負い、一時は引退を口走ったようだが撤回している。結局1枚目を出した後に離婚となった。2枚とも捨て曲なしの実に素晴らしい内容なのだが、レイ・デイヴィスがソロで来日したときに演奏したACT1収録の"SWEET LADY GENEVIEVE"が特に印象深い。