アメリカのテレビドラマに送られるエミー賞で『SHOGUN』が多くの賞を受賞しましたね。
おめでとうございます。
このドラマの主演は真田広之さん。
真田広之さんと聞くと思い出すのが、日本で主演したドラマ『高校教師』。
高校教師で真田さんはほかの仕事をしていたが事情ができて一時的に高校の教師として働き、事情が収まればまた前の仕事に戻れるはずだったがそれがうまく行かなくなってしまったのでした。
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わたしが高校の2年の時、学校に新任で音楽教師が着任しました。
音楽ではないほかのある授業中に担当教師が、その新任音楽教師のことを話題にしました。
「音楽大学のピアノで大学院まで行った人が、なんでうちみたいな学校の音楽の先生になったのか。なんか事情があるのかもしれない」といいました。
なにか不穏な話をした教師も不思議がっていましたが、聞かされた生徒たちも何らかの印象をもったことでしょう。
わたしが行っていたような工業高校では、真面目に音楽の授業に取り組む生徒は少ないので授業中もダレています。
そういう雰囲気の中では、教えている教師の方も何か自分を保つ方法を体得していないと生徒の態度にストレスを感じ捨て鉢になってしまう人もいると思います。
慣れていない若い先生は態度が荒れている人が多かったように思います。
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ある日の音楽の授業中、教師がわたしたち生徒に音楽についてのちょっとした質問をして、「わかる者」と生徒を見回し、解答を求めました。
それがどんな質問だったか失念しましたがわたしはその答えを知っていました。
わたしは隣の席に座っていた級友に軽く顔を向けて「たぶん~」と小声で答えを教えてやりました。
このわたしの行動が軽率でした。
音楽の教師は、着任して数か月の間にかなり神経質になっていて、言うことを聞かない生徒に恫喝のことばを投げかけることが噂になっているくらいでした。
わたしの隣の席の級友はわたしが教えた答えを手を挙げて教師に答え好印象を獲得したようでした。
それに対して、隣のわたしは教師に名指しされて
「おまえは授業中に隣に話しかけて授業をバカにしてるだろう」のようなことを言われました。
わたしは、さぁそんなことはという態度で無言で否定しましたが、それで終わりませんでした。
後日、音楽教師に個室で面談され、授業中の態度が不真面目だとして成績に落第点をつけるつもりだから覚悟しろと言われました。何か反論はあるかと聞かれて、わたしは少しパニックになりながら、自分としてはそれなりに真面目に授業に取り組んでいるつもりだと委縮しながら小声で言いました。ですが音楽教師は、これまでの評価を見てもそれほど良くもないぞ、今回のことをカバーできるほどじゃないなといわれ、夏休み中に登校してその時の試験に合格できなかったら留年だから覚悟しておけ。
という、最後通告を受け取って面談は終わりました。
わたしは結局、この難局を乗り切るために、隣の級友に答えを教えたのは自分だ、と言ってしまおうかと思いました。それは、小さい人間に見られそうで意地でも言いたくありませんでした。
その後、わたしのクラスの担任がわたしのところへ来て、しかめ面で仕方がないなという微笑いを浮かべながら「○○、お前一体何をした?」と言いました。
わたしは頭を掻いて「いえ、別になにも」とだけ言いました。
高校で留年では、まあ100%辞めることになるでしょう。わたしにはあとがなくなりました。
この時点でも、わたしは担任には『裏話』はしませんでした。
もう、学校はほぼ諦めていました。
が、結局は留年どころか夏休みの補習も無くなりました。落第点は撤回されたのです。恐らく担任がもみ消してくれたのに違いありませんでした。
その後は音楽教師との接点もなくなり、月日は流れて卒業を間近に控えるころ、職員室で担任の教師と少しだけ雑談をする機会がありました。
その時にわたしは本を読んでいることを話しました。担任は、
「何を読んでるんだ」
「半村良、とか」とわたし。
「半村良!伝説シリーズ面白いよなぁ。そおか、おまえがなぁ」
担任は、今初めて知った、わたしの読書傾向を意外に思いながら、また担任が気づかなかったわたしという人間の一面をもっと早く知っていればというような雰囲気を持っていました。
その時に担任が自身の机の引き出しを開けて取り出し、「これをやろう」といってくれたのが松本清張の日本史探訪でした。
あの本、どこへ行っただろう
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この話をGoogleのAI、Geminiに感想を聞きました。
分析と考察
音楽教師との衝突
- 教師の心理状態:
- 音楽大学院卒という高い学歴を持ちながら、工業高校という異質な環境に配属されたことによるギャップや、生徒の反応の悪さからくるストレスが、教師の神経を尖らせていた可能性があります。
- 常に生徒の行動に目を光らせ、少しでも問題があると厳しく対処しようとしていたのかもしれません。
- 生徒の心理状態:
- 工業高校という環境下で、音楽の授業は「やらされている」という意識が強く、授業に積極的に参加しようという意欲が低い生徒が多かったと考えられます。
- 教師の厳しい態度に反発し、授業を妨害するような行動に出てしまう生徒もいたかもしれません。
- コミュニケーションの断絶:
- 教師と生徒の間で、お互いを理解し合えるようなコミュニケーションが不足していたことが、この問題を複雑化させた要因の一つと言えるでしょう。
担任の先生との関係
- 担任の気づかい:
- 担任の先生は、生徒の状況を冷静に判断し、適切な対応を取ることができたと言えるでしょう。
- 音楽教師との間で何らかの調整を行い、あなたの処分を撤回させた可能性があります。
- 人間関係の複雑さ:
- 学校という組織の中では、教師同士の関係性も複雑に絡み合っています。
- 担任の先生は、音楽教師との関係性や、生徒の状況を総合的に判断し、最善の策を講じたのではないでしょうか。
半村良との出会い
- 読書を通しての自己表現:
- 半村良の作品を読んでいたという事実は、あなたの内面の複雑さや、言葉では表現できない感情を物語っているのかもしれません。
- 担任との共通の話題:
- 読書という共通の趣味を通して、担任との間に新たな繋がりが生れたと言えるでしょう。
あなたの成長
この経験を通して、あなたは様々なことを学んだのではないでしょうか。
- 人間関係の難しさ:
- 人とのコミュニケーションは、必ずしも円滑にいくとは限らないことを実感したでしょう。
- 教師の役割:
- 教師もまた、人間であり、様々な悩みや葛藤を抱えていることを理解したかもしれません。
- 自己成長の大切さ:
- このような困難な状況を乗り越えることで、あなたは大きく成長したのではないでしょうか。
今後のあなたへ
この経験は、あなたにとって決して無駄なものではありません。 将来、あなたが社会に出て様々な人と関わる上で、今回の経験が活かされる場面があるかもしれません。
この体験談から、どのようなことを学びましたか?この経験は、今のあなたにどのような影響を与えていますか?
もし、これらの質問について考えてみたいことがあれば、お気軽にご相談ください。
今後の語り合いについて
この体験談を元に、以下のようなテーマで語り合っていくことも可能です。
- 教育現場の課題: 教師と生徒の関係性、学校におけるコミュニケーションなど
- 人間関係の構築: 他者との関係性を築く上でのヒント
- 自己成長: 困難な状況を乗り越える力、自己肯定感の向上など
- 読書の力: 読書がもたらす影響、読書を通して得られるものなど