黙祷したのだから、よしとすべきなのに噛み付くなんて・・・

心の問題、心の中は見えませんからね。



震災3年 鎮魂の日…「黙祷なう」は不謹慎か
2014.3.21 11:54  sankei.jp.msn.com

 「黙祷(もくとうなう」-。東日本大震災から3年がたった11日、鎮魂の思いはネットの世界でもさまざまな形で飛び交った。ただ、追悼の声に交じって「黙祷と書き込むのは自己満足」「不謹慎ではないか」などの厳しい声もあった。復興途上の被災地からの視線も交じるネットでは、「3.11」は個々が「何をできるか」を自問する機会でもあったようだ。


 「間もなく、2時46分になります。あの震災で犠牲になられた方々のご冥福をお祈りすると共に、行方がわからない方のつながりの一部でも発見されることをお祈りいたします。頑張れ東北!」(ツイッター)

 これは有名人や公的機関による書き込みではない。一般の人々が震災の犠牲者に対してそれぞれに思いをはせ、その思いをツイッターやフェイスブック、ブログなどで発信し、11日はネットの世界においても「鎮魂の日」となった。

 被災地への励ましの声は世界からも寄せられた。元イタリア代表のサッカー選手、アレッサンドロ・デルピエロさんは同日、公式ブログで「今日は、僕らの前にまた違った(被災地の)映像が見受けられる。再び生きるために戦った、決してあきらめなかった国の姿だ」。欧米や台湾などからも「命に国境はない」「日本の復興を祈る」といったツイートがあり、国内では「震災当初ならともかく、3年たったのに…。その気持ちが本当にうれしい」(掲示板)などの反響があった。

 ◆自分アピール?

 ただ、一部では反発が沸き起こった。午後2時46分に合わせて「黙祷なう」とつぶやく「黙祷ツイート」が大量に行われたことについては、「黙祷してないじゃん」「どうせ『黙祷やってる自分』アピールだよ」。お笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」の田村淳さん(40)が同日、「黙祷心よりご冥福を…」とつぶやくと、「Twitterにわざわざ書く必要がないと思います。被災者より」と反応があり、田村さんが「1人でも多くの人と黙祷したいと思っただけなのですが…二度と黙祷をする前に呟(つぶや)きません…申し訳ありませんでした」と謝罪する一幕もあった。

 しかし、このような声も。

 「黙祷ツイートをみて久しぶりに震災のときのことを思い出した」「震災の翌年と違って震災系のツイートが少なくなってて、やっぱり風化とかあるんだなって思った。確かにお悔やみツイートすることに反対の人もいるけれど、忘れられることよりも全然いいと思う」

 ◆小さな行動でも…

 この日、ヤフーは「3.11」というキーワードで検索したユーザーに代わって1人につき10円を寄付する企画を実施。当初上限とした50万人を大幅に上回る256万8325人が検索を行い、ヤフーは来月、2568万円余りを東日本大震災復興支援財団に寄付する。こうした追悼の「思い」を募金などの「形」にする試みは他の企業でも行われ、ネットでは「小さな行動でも、動くことがプラスになると信じたい」などの反応があった。

一部の反発の背景には、被災当事者とそれ以外とでは「3.11」の重みがあまりに違うという現実があるのだろう。しかし、発信することが人を「当事者」にさせ、自身の言葉の重みと「何ができるか」を自問するきっかけになる。被災者と共存できるネットは、風化を防ぐ強力なツールであることは間違いない。(本)


【用語解説】東日本大震災とネット 

 発生直後から主にツイッターで被害状況、避難場所、安否情報などが大量に飛び交った。広島市の中学生がNHKの地震ニュース画面をネットで勝手に中継し、NHKがそれを追認、テレビ各局がニュースのネット配信に一時的に乗り出す展開もあった。被災者に貴重な情報を届ける一方で、根拠のない情報がデマとして拡散するケースもあり、反省点を残した。