自衛隊の災害派遣、ヘリの投入も遅すぎました。

総理の判断
にも甘さがありましたね。

原発事故対応を批判していた自民党ですが、この体たらく・・・




物流に影響で対応課題 甲信の国道が大雪で寸断
中日新聞プラス2014年3月2日(日)05:00
 関東甲信地方を襲った記録的な大雪では、道路で立ち往生する車が相次いだ。国土交通省のまとめでは、国道18号や20号など甲信地方を中心に国道七カ所で計千六百台に上り、ドライバーは数日間、車中や近隣施設で不安な夜を過ごした。災害時に緊急輸送路となる国道の寸断は物資輸送にも影響し、課題を残した。なぜ、被害は広がったのか。
 ■立ち往生六十時間
 「何で止まったんだろう」
 二月十四日午後十時ごろ、吹雪の中、軽井沢町の国道18号を群馬県高崎市の自宅に向け運転していた会社員の男性(48)は突然前の車が停車した時、こう感じたという。並行する上信越道が通行止めで、国道は多くの車が走っていた。一向に動く気配はなく、気付いた時は雪で身動きが取れない状態となった。
 群馬県境から長野県につながる十八キロの区間で、四百台の車が立ち往生した。除雪が終わり再び動き始めたのは十七日の午後。実に六十時間以上、堪え忍ぶしかなかった。
 ■なぜ長期化
 降り始めた十四日夜から十五日未明にかけ、国道18号のあちこちで雪によって車が動けなくなった。
 軽井沢町は十五日午後二時に観測史上最高となる積雪九九センチを記録した。国交省長野国道事務所の除雪車が救出に向かったが、担当者は「一台一台のけてからでないと前に進めなかった」と当時の状況を語った。
 ただ、通行止めの判断は車がはまって動けなくなった後。対応は後手に回った。中日本自動車短期大学校の大脇澄男教授(自動車工学)によると、車は積雪がタイヤ直径の20%を超えると、動けなくなる。「一定量の雪が降ったら通行規制し、大型トラックだけを優先させる対策を取るべきだ」と話す。
 今回の事態を受け、国交省は全国的に早めの通行止めと集中除雪を徹底する方針を打ち出した。担当者は「立ち往生が起きた地域ごとに原因を分析し、有効な対策を研究したい」と話す。
 ■対策は
 過去にも大雪による国道の寸断は起きている。二〇一一年一月、福井県内の国道8号で二十八キロにわたり三百八十台が十八時間立ち往生した。並行する高速道路の北陸道もストップし一帯の交通網がまひした。
 これらを教訓に、福井県エリアは大雪警報の発令時に国や県、高速道路会社、気象台の担当者が集まり対策を検討する態勢ができた。通行止めや除雪のタイミングを調整し、複数の幹線道路が同時に滞ることを防ぐ。福井県の担当者は「どの道が車を流せて、どの道が止まりそうか、情報共有によって作業はスムーズに進む」と意義を語る。
 ただ、こうした連絡態勢は今回大雪に見舞われた北関東や甲信地方にはなかった。仮にあったとしても、今回のように雪の少ない地域で除雪態勢を越えた大雪が降り、しかも広域的に被害が出た場合、周辺地域からの応援も期待できず、対策には限界も見える。
 コンビニやスーパーなどの小売業は経営効率化のため店舗の在庫を圧縮し、物流輸送の比重を高めている。流通経済大学流通情報学部の矢野裕児教授(物流学)は「現在の物流はトラック輸送が圧倒的に多い。道路が一本遮断されたら、普通の生活が送れなくなるほど、私たちは意外と危ういところで生活している。災害に備えるため、多重に輸送手段を用意すべきで、備蓄を増やすことも考えないといけない」と警鐘を鳴らした。

 (小西数紀)